卒業写真 | もうすこし、生きてみようじゃないか・・・


 近所の小学校が静かだと思ったら、春休みであった。 そうか、春休みか。 卒業の季節か。



 卒業で思い出すといえば、中学の卒業アルバムである。 当時は、少し悪くヤンチャな男子が



女子にモテていたので、僕も女子にモテたいが為にヘタレのクセにヤンチャな格好をしていた。



 ヤンチャな男子たちは、卒業写真を撮るとき、カメラを思い切り睨む。 中学生生活最後の写



真なだけに相当気合が入る。 



 写真は、クラス単位で撮る為、撮り終わったクラスの生徒やまだ撮っていない生徒は、その



辺をブラブラしたりしている。 僕のクラスの順番は最後だったので、僕は、他のクラスのヤン



チャな友人たちの睨み具合を見ていた。 そして、僕も思い切り睨んでやろうと心に誓ってい


た。



 しばらくして僕のクラスの順番が回ってきた。 列の最後尾に並び、カメラ屋のオッサンのデ



カイカメラを睨む準備をする。 家で鏡を見て練習したので、すぐに顔は作れる。 そしていよ



いよカメラのシャッターが押されるというその時、別のクラスの女子2名が、僕を見て何やらヒソ



ヒソと話をしているのに気づいた。 女子2名はヒソヒソと話しているつもりだろうが、その話し声



はヒソヒソとは程遠く、僕に丸聞こえであった。 



 ねぇ、亀久見てて、絶対カメラ睨むから。 ホント?(笑) 



 とてつもなくイヤなヒソヒソ話である。 ここで女子生徒の予言通りカメラを睨むとどうなるのだ



ろうか。 ホラ!やっぱり睨んだ!うわ!ホントだ!(笑) という具合になるのではなかろーか。 



 僕は悩んだ。 ここで睨むと女子たちの思うツボ。 だが、睨まないと今までの練習が水の泡。



 どうしよう・・・・。





 僕は、なんと顔を背けてしまった。 カメラを睨むどころかカメラ自体見なかったのである。



 女子生徒のヒソヒソデカ話に簡単に負け、逃げてしまったわけだが、ひょっとすると、これでよ



かったのかもしれない。 もし、予定通りカメラを睨んでいたらもっと面白いことになっていたか



もしれないからだ。 



 気づけば、当ブログも8年目、皆様ありがとうございます。 ではまた。





                                                        亀久






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       今日から4月。 消費税が上がりましたな。 僕の吸っているタバコ、エコーも


       10円値上がりし、250円になりました。 でもまあ、1,000円で4箱買えるので許


       す。