僕が子供の頃住んでいた家は、オンボロ長屋で、風呂は父親の
手作りであった。 そして、野良猫の通り道でもあった。 昼夜問わ
ず野良猫が家の中を通行するのである。

野良猫は、家の裏のトタン塀の隙間から入り、風呂の前を通って
トイレ横のトタン塀の隙間から出てゆく。 風呂の真ん前は居間で
ある。 しかし、僕たち家族は気にも留めなかった。 野良猫も悠々
と歩いていた。 たまに遊んでやると、野良猫たちは大変ノリが良く、
手を左右に振るだけで、サッとハンティングポーズをとり、僕の手に
じゃれついてきていた。

だが、いくらオンボロ長屋とはいえ、僕にとってそこは全宇宙であり
世界一落ち着ける場所である。 一方、野良猫たちにとっては、そこは
外であり、通り道・・・・・。 失礼な話である。
亀久
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