そこはMさんの家の近所で、酒屋なのだが、そこで飲むこともできる
カウンター席のみの小さな店であった。僕は、以前から一度、こうい
う店で飲んでみたいと思っていたので、この店の常連になれたらいい
だろうなぁ などと思った。
店内に入ると、やはり常連客が多く、店主らしきおばさんと気さくに
話をしていた。 Mさんと僕は、おでんとビールを注文した。
しばらく飲んでいると、トイレに行きたくなったので、おばさんに トイ
レはどこですか? と訊くと おばさんは こっち と言って僕を案内してく
れた。 僕はおばさんの後についていった。 おばさんはどんどん店の
奥に進んでいく。 僕はこの時 まさか! と思った。 そして僕の まさ
か は的中した。 おばさんが ここ と指差したトイレは、おばさんの家
のトイレであった。

リアルである。 生活臭がプンプンしている。
僕は、靴を脱ぎ、 お、おじゃまします・・・ と言ってトイレに入った。
しかし、用を足し、カウンターに戻り、Mさんと飲んでると、またトイレ
に行きたくなった。 僕はビールを飲むとトイレが近くなる。 だがもう
行きたくない。 もし、おばさんに息子がいて、その息子家族が台所
で食事をしていたらどうしよう。 もしくは僕が用を足している最中に
台所で夫婦喧嘩が勃発したら僕はトイレから出ることができないだろ
う・・・・などと考えてしまう。 と、言うか、おばさんも自分の家のトイレ
を見ず知らずの酔っ払いに使われてイヤじゃないのだろうか・・・・・。
常連にはなれないと思った。
亀久
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