靴下 | もうすこし、生きてみようじゃないか・・・
 僕が子供の頃、靴下が破れると、母親がよく当て布をして縫ってくれた。 しかし、僕は



それが厭で厭で仕方がなかった。 友達は、きれいな靴下を履いているのに、何で自分



だけこんな貧乏臭いものを、と思っていた。  まぁ、実際金持ちではなかったが・・・。



 それに、僕の靴下を見て友達が、密かに笑っているのではないかという猜疑心のような



ものもあった。





 ある日、母親が靴下を縫っている横で、僕がブツブツ言っていると、父親が来て、



「俺も、お袋によく縫ってもらった、俺はそれが嬉しくて、わざと靴下を破ったものだ」 と、言



った。 僕は、(ウソをつけ!どこに破れてもない靴下を破るヤツがいるんだ!  ・・・この



オヤジは・・・) と、思った。



 あれから数十年。 僕は大人になった。 あの当時の事を思い出し、今、何を想うかという



と、父親や、母親は、僕に物を大事にする心を教えてくれていたのだ。と、言う事ではなく、



あの当時に100均ショップがあったらなぁ・・・と、想ったりする。





                                                亀久



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