昔、働いていた会社の後輩でYという男がいた。 ある日、Yは出勤するなり僕に、 亀
久さん、これ見てくださいよぉ と、不機嫌そうに自分の後頭部を指差した。 何? と訊く
と、Yは、ここの寝ぐせが直らないんですよぉ と言う。 Yが指差したところを見ても、はじ
めはわからなかったが、よく見ると、そこの部分の髪が数本立っている。 そんなところを
気にする前に、まず目クソを取れ、と思った。 気にしすぎである。
しかし、僕もYに負けず劣らず些細な事を気にするタチである。
先日、買い物を終え、自転車に乗ろうと、足を上げサドルにまたがろうとしたとき、着て
いたコートの裾がサドルに引っかかってしまった。 僕はハンドルを握ったまま仮面ライダ
ーのようにサドルに腹這いになった。 しかも、その格好のまま少し進んでしまった。

僕は慌てて乗り直し、ダッシュで家に帰った。 人を笑わすのは好きだが、笑われるの
は嫌いな僕は、
(あぁ、周りの人は絶対笑ってるよな・・・)
(もう、あのスーパーには行けない・・・)
(行くだびに、陰で仮面ライダーって呼ばれる・・・)
などと、未だに気にしている。
しかし、あれは些細な事ではないような気がする。 買い物をする女性達の前で、仮面
ライダーである。 相当恥かしかった・・・・・。
亀久
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