ニッポンイチの風景/西新宿5丁目編 | かめ新聞

ニッポンイチの風景/西新宿5丁目編

 東京都の一世帯当たりの人数は減少し続けており、2005年現在で2.2人になるという。少子化が要因になっていることはもちろんだろうが、東京の場合、単身世帯が全体の4割を占めていることが影響している。この割合はもちろん日本一。したがって東京は至る所ワンルームマンションなのだ。最近では独身の人が、家を建てたりマンションを買ったりする話を耳にする。一生独身と開き直ったわけでもないだろうが、家の一つでもないと嫁も来てくれないという思いもあるらしい。

 首都圏の昨年のワンルームマンションの駅別供給戸数では、かめ設計室の最寄り駅である「西新宿5丁目」が堂々の第一位なのだという。近所を歩いている人の半分くらいは独身なのかなぁと想像がはたらく。そういえば、夜のコンビニはかなり繁盛しているし、至る所マンション建設ラッシュである。昨年だけでこの辺りには3000戸以上が供給されたらしい。どうやら近所にこそ仕事の種がいっぱいあるのかもな。

 ちなみに首都圏に立地する平均的なワンルームマンションは分譲価格が2186万円、坪単価が321万円、専有面積が22.53平方メートルとなる。これを賃料約9万5000円で貸し、5.22%の表面利回り(年間賃料を分譲価格で割った割合)を得ているとのこと。これは僕たちには関係のない不動産投資家の話。せめてせめて設計できたらと願っている。