ところで、住宅は余っている | かめ新聞

ところで、住宅は余っている

 

 日本に建っている住宅の数は、世帯数よりも多いという事実をご存知だろうか。 

 総務省統計局は5年に一度国勢調査を実施しているが、土地・家屋についても5年に一度調査を行なっている。これによると、2003(平成15)年10月1日現在の総世帯数は4,716万世帯、総住宅数は5,387万戸とある。つまり住宅の数は世帯数の1.14倍、空き家の数は約670万戸ということか。空き家の数が総住宅数に占める割合(いわゆる空き家率)は12.5%にもなるから驚きだ。仲間同士で身銭を切れば、好きな田舎に別荘のように一軒家だって持てるかもしれないぞ。

 それでも新築工事はあとを絶たない。近所では、コンクリートの大邸宅が壊されたかと思ったら、そこに強引に5棟のハウスメーカー建売住宅が建った。こんな調子だから住宅は余るはずだ。でも庭の一つも取れないこんな建売では売れるわけないよ、と思っていたが、最近とうとう5棟全てに明かりがともった。量から質の時代へ、なんてどこ吹く風?日本人のセンスを時々理解しきれなくなる。