販売された時代背景と大柄なボディの理由
日産の謳い文句は「4ドアスポーツカー」
しかしながら、マキシマはかなり攻めたモデルだと言わざるを得ません
和風高級セダンといえば、FR・エンジンは2〜3Lのバリエーション・5ナンバーサイズのボディというのが一般的で、当時のセドリック/グロリアも1695mmで、グレードは2L仕様が売れ行きでした。
88年にデビューしたマキシマは、
駆動方式はFF、初の3ナンバー専用普通車、搭載エンジンもV6 3Lのみという当時の税制や日本の背景を考えると、真逆をいくような高級セダンでした。
一体どのような意図があったのでしょう?
アメリカの高級車といえばキャデラックですが、有名な中核セダンドゥビルがFFになったのがこの頃でした。シボレーのセダンも同じ頃FFになっています。
アメリカは「高級車=FR大型セダン」という既存の概念からの脱却を目指し、従来FRを採用していた高級セダンたちをモデルチェンジのタイミングで、横置きV8×FFにしていきました。
マキシマは、もともとブルーバードの6気筒搭載車のサブネームであり、北米日産を引っ張っていく立場にありました。
新技術だったV6の横置き×FFで大柄ボディを動かし、アメリカの高級車市場の仲間入りをしようという狙いが日産にはあったんじゃないかと思います。
あわよくば日本にもアメリカン高級車の風を吹き入れてやろう!という気概があったのかもしれません。
フェアレディZやスカイラインGT-Rをラインナップにもつ日産が「4ドアスポーツカー」を名乗るからには相当な意気込みがあったと感じられますよね。
マキシマのチャームポイント
馴染みがないかもしれませんが、日産マキシマは現在も販売されていて、8代目です。
今もなお、フラグシップとして北米日産を引っ張っています。
初代はブルーバードに6気筒を搭載した北米専用車種。2代目はFF化してU12ブルーバードの上級車種として日本でも販売。3代目は独立してマキシマとして日本を含む世界中で販売。4, 5代目はA32, 33セフィーロ、6, 7代目はティアナです。
初代から現行まで、日産はマキシマを北米日産のフラグシップとして「4ドアスポーツセダン」をコンセプトに一貫したスピリッツを持っています。
ブレガチな日産ですが、マキシマはコンセプトが揺れない数少ない車種です。
日本に導入されなくなったとしても、個人的には続いているだけで嬉しい車種ですし、何よりコンセプトが変わらないことが嬉しい
日産が手がける「4ドアスポーツ」であり続けること、それがマキシマの魅力だと思います。
そしてそれが1番感じられるのが、しがらみもなく惜しみない投資を受けたJ30ではないでしょうか
パワーユニット
まとめ〜このマキシマ乗るべきか…??〜
カーセンサーには4台掲載があり、それなりに高いです。もう既に希少価値が出ていますね💦
とはいえ、このマキシマ、、、
一般には"買い"ではないと思います。
直6 FR→VG FF→VE FF→VQ FF
と進化してきたのを見ると、マキシマとして安定したのは4代目A32以降だと思います。
アメ車を愛する勢いでなければ、評価が少なく未知数なVEエンジンや輸入に頼ることになりそうなアフターパーツと付き合っていくのは大変かと思います。
A33
マキシマのスピリットを味わうには、ファミリー系に仕立てられているA32以降のセフィーロ/ティアナをスポーティに鍛え直すか、あるいは現行を並行輸入で買うのも面白いかな?と思います✨
A33乗りの僕としては、FFセフィーロが機敏な動きで大好きですが、現行マキシマも興味をそそられます。