失ったものは大きい
V35型にモデルチェンジしたスカイラインは、プリメーラの海外版インフィニティG20の後継モデルとして企画されたG35を日本版にアレンジしたものになりました。
当初リアの丸目が消えていたこともありますが、なんと言っても搭載エンジンに問題が…
RB20〜26にNA/Turboをラインナップしてきたスカイラインが、大排気量のVQ25/35NAに統一はあまりにも変化がありすぎました。
2LNA×5MTの軽量ボディでスポーティに走る若々しいスカイラインもいれば、RB26DETTを操って魅せるR乗りも沢山いたスカイライン。
そこにアメ車のような3.5Lの大型エンジンを詰めて"楽しい"というシンプルな感情を客から削ぎ取ったのは事実でしょう。
開発に携わったのは水野和敏氏ですし、車の完成度は申し分ないのですが、スカイラインのアイデンティティであった"スポーツ"が失われたことは何より大きな損失でしたね💦
この車、日本で売るならレパードだった。
夜が似合うこの車は、堂々とした3Lエンジンを積んでいても文句ない大人のクーペ。
それってレパードの仕事だったじゃないですか⁉︎
勿体無いことに、スカイライン・クーペなんていうお粗末な名前を付けられたのが良くなかった。
レパードと銘打ってあぶない刑事に出演してれば、もっと話題性があり、当時売っていたレクサスSCことソアラと張り合い、何ならインフィニティの日本展開にも貢献した可能性だってあったと思います。
アメリカでは大ヒット!インフィニティを立て直した傑作!
ゴーンが着任する直前の日産は火の車で、インフィニティに手を入れている場合じゃなかった。
ということで、ラインナップはめちゃくちゃでした。
G20(プリメーラ)
I35(セフィーロ)
M45(グロリア)
Q45(シーマ)
QX4(テラノラルグス)
G20はヨーロッパ向け、M45とQ45は棲み分けが測れない。I35に至っては、北米に姉妹車マキシマが売っていて自社競合する始末…
統一感もなく、クーペさえラインナップしていない高級車メーカーらしからぬ有様でした。
ゴーンは利益率向上も兼ねて、インフィニティの立て直しを計ります。
「FFを売らない」という大胆な宣言の元、プリメーラことG20はFRになり、それが後のスカイラインとなったわけです。
※I35は2004年まで販売。意外と売れていたらしい笑
この宣言に従って、FRベースのSUVが多数デビューし、いつの間にかBMWのような強気なラインナップとなりました。
G35(スカイライン)
G35クーペ(スカイラインクーペ)
M45(フーガ)
Q45(シーマ)
EX37(スカイラインクロスオーバー)
JX35
FX37
QX56
とはいえ、
やっぱりスカイラインというよりもインフィニティの高級GTです。。。
嫌いじゃない。
アメ車として好き。