昨日放送の大河ドラマ『光る君へ』では、藤原兼家の最期が描かれました。
藤原北家の三男として生まれ、家の栄華のために生きた激動の生涯。
視聴者からは嫌われがちな兼家ですが、家のために一本芯を貫き、時折見せる人間味のある表情は非常に"兼家"らしかったです‼️
個人的に印象に残ったのは、道綱母との最後のやりとり。
家のことや世間のしがらみと離れて、純愛を楽しんだ"輝かしい日々"であったのでしょうと。
弱った姿に見舞いを受けてもなお、遺言などを残さずに和歌を思い出して、"あれは良かったのぉ"というのは、晩年にあっても男らしく色男だと思いました。まさにカッコいい男です。
まあ、
つまるところ兼家も人間として、家のための仕事とは別に人生を謳歌していたのだということです。
平安時代の貴族は、家=家族=仕事という等式があり、家族がプライベートではなくオフィシャルなものになってしまう。
完全なプライベートで純愛を楽しむには、少し破天荒で高飛車な道綱母は兼家の最愛の不倫相手であったのかもしれないですね。
対する道綱母は、そうもいかないのが面白いところ。息子道綱を出世させて貰わなければ、兼家亡き後、息子は生き残れない。
『道綱、道綱…』と呼びかけるのは、そういう理屈があると思います。
しかし。
さらりと受け流して、最後に和歌でしめくくるシーンは若かりし頃の2人に戻っているように見えて泣けました😭
ドラマの序盤で、
『蜻蛉日記は側室の悲哀ではなく、権力者を翻弄し愛された一種の自慢話』
とまひろが表現していましたが、まさにそうなんだと思います。
そういう意味で、
作者は歴史と背景をよく読み解き、人間味のあるキャラクターと権力争いがたえない朝廷の風景を緻密に織りなして描いています。
やはり今回の大河は過去1面白いです‼️