ドン亀です

船は一般的には女性として扱われてきました。

英語でも船のことはsheと呼びます。

ではなぜ船は女性なのでしょうか?

 

言語学的に考えれば、船はラテン語では女性名詞なので、その影響をうけて英語でも船をSHEと呼ぶのだという、まったく味気ない意見もあるようですが、フランス語やドイツ語では船は男性名詞なので、どうやら言語学とは違う理由で船乗りたちは船を女性として扱ってきたようです。

 

おそらく、海の男たちはロマンと畏敬の念を込めて、自分の乗る船を女性として見ていたのでしょう。

昔の船乗りにとって、船は自分たちを抱いて守ってくれる母のような存在でしたし、妻や恋人のように愛すべき存在だったから、女性として扱ってきたのではないでしょうか。(日本でも漁船の名前には奥さんや娘さんの名前を付けたものが多いです)

 

 

 

調べてみると、こんな理由も出てきました。

◆ 女(船)を扱うのが上手いのは経験豊富な男(船員)

◆ 女(船)を綺麗にするためには化粧(ペンキ)が必要

◆ 女(船)の周りはいつも騒々しくて、男(船員)が集まってくる

◆ 女(船)は上っ面はキレイでも、腹の底(船底)はわからない

など、ほかにもたくさんありましたが、どれも今の時代では性差別にあたるようなものばかりです。

そのせいか、海上保険で有名なロイズは2002年以降、船をsheと呼ぶことをやめています。

現代は女性の船員も多く活躍しており、船を女性に例える時代ではないのかもしれませんね。

 

ちなみに、ここに載せた2人の女神の写真は、日本の誇る帆船「日本丸」と「海王丸」のフィギュアヘッドです。

祈っているのが日本丸で、笛を吹いているのが海王丸です。