昨日で令和6年5月場所は千秋楽でした。大の里の初優勝と地元「石川県津幡町」の悦びは時節柄日本中の共感を呼びました。「大の里」の化粧まわしは新入幕が適った今年の初場所に間に合わせる為に急遽石川県津幡町が作ったモノだっそうです。今年は正月元旦に能登地震が発生、地元町民は「化粧まわし」処でなかった事でしょう。 化粧まわしは源平合戦の俱利伽羅峠の戦いにちなみ、牛の角に松明を付けた火牛があしらわれました。
「石川県津幡町」の「大の里講演会が贈呈した「火牛/倶利伽羅峠の戦い」の化粧回し、出典中日新聞
大の里の優勝インタビューも聞かせてくれました。頭が良いのか親方の指導が適切なのでしょう。初能登地震地震被災者が「前を向くきっかけに」になって欲しい願いは日本中の願いでしょう。「優勝しても喜ぶな!」親方の発言は「初優勝」は通過点で目標は「もっと先で大きなもの」を意識させているのでしょう。輪島や「稀勢の里」の様な横綱になる事を期待しています。
優勝して鯛を掲げる大の里右は二所関部屋親方(元稀勢の里)左は父の中村さん
最近は若い世代の活躍が輝いています。先の東京オリンピックでも当時の中学生・高校生が多くの金メダルを獲得しました。30台以上がプッシャーに押しつぶされて実力を発揮できないのを横目にプレッシャーを背に受けて実力以上の成果を獲得していました。屹度7月に始まるパリオリンピックでもゼット世代が活躍してくれる事でしょう。ソモソモゼット世代とは米国の用語/ジェネレーションZだったそうです。Z世代の親世代はX世代、Z世代とX世代の間のY世代もありますが、概ね「世代を表す言葉」と認識しておけばいいでしょう日米共に大体25歳以下の若い世代を指しています。これから社会の中心となっていく世代ですが、企業のサービス内容によっては、この世代が中心の場合もあるでしょう。10代向けのゲーム会社や、ティーン向けのファッション関連、バイト求人・新卒・第二新卒ぐらいまでの転職・求人サイトなど、ゼット世代の共感を受けない企業や文化は未来が無いのでしょう。相撲の世界でもそうした潮流が大勢なのでしょう。春場所に優勝した尊富士は新入幕初優勝の快挙を果たしました。
今年3月に新入幕初優勝を果たした尊富士関
ゼット世代のカルチャーは角界も大きく変えようとしているようです。つい最近までは角界の不祥事は「八百長」や「パワー・ハラスメント」や「暴力問題」です。宮城野親方(元白鵬)は所属力士の暴力問題に引責して、伊勢ケ浜部屋の部屋付き親方となり、所属力士も全員、同部屋に転籍しました。この5月場所では元宮城野部屋の力士の姿は確認出来ません。名門宮城野部屋は「モンゴール部屋」になるのかと予測していたのでしたが、モンゴールの青年は夢破れて故郷に帰っているようです。一方化粧まわしのデザインも様変りの様です。元々化粧まわしは紀伊和歌山のお殿様がお抱え力士に豪華な化粧回しをプレゼントして、奉納相撲(基本的には神事)で付けさせたものだそうです。現在でも和歌山市は染色繊維で優秀な企業が多く集積しているのは化粧まわしの伝統のお陰でしょう。島精機は編み機の世界一の企業でメリヤス編み機(ハード)とコンピュータ(ソフト)の両面で世界をリードしています。化粧回しならデザインを持ち込めば廉価に早期に製作してくれるでしょう。昭和の時代では1憶円は懸った化粧まわしもt令和の現代なら廉価に早期に完成出来る事でしょう。
正代の化粧回しは「不二家」のペコちゃんでした
熊本県出身の佐田の海の化粧回しは「クマモン」です
時疾風の化粧回しはペコちゃんの愛犬です
TVで相撲中継を見る愉しみの一つに観客の衣装や顔ぶれがありました。コロナ禍の時には桟敷席に「背筋を正した美しいお嬢様が居られて上品に拍手されていましたが、この5月場所ではデビ夫人(スカルノ大統領夫人)が桟敷席でスマートフォン撮影しておいででした。
5月場所初日から桟敷席で大相撲を観戦していたデビ夫人
今日(5月27日)からは大相撲を観戦する楽しみも無くなってしまいます。次は7月場所(名古屋)7月14日~7月28日です。尊富士も戻って来るでしょうし、私の地元の「湘南の海/大磯」も悔しさをバネに逞しくなっているでしょうし、楽しみです
【了】