外国人が日本庭園で最高との誉めるのは山陰の「足立美術館庭園」と云われます。私は違った意見ですが、屹度米国人は横山大観の日本画の様な庭園を求めて来日しているからでしょう。綺麗な庭園と云えば平安神宮や六義園庭園が挙げられます。時代が下れば植物も種の改良が進んで一段と美しくなりますし。庭師の技量も進歩するので、最近の日本庭園も進歩して、一段と美しさが増し見せる工夫も確認できます。もうじき五月連休で新聞折り込みに「足利フラワーパーク」が入って来る事でしょう。足利の山間から流れ出た荒れ地(沼)の水を抜いて公園にいしたのが足利フラワーパークで公園の目玉に大きな藤の樹を移植、自生させました。足利フラワーパークの様な成功例が伊予宇和島にも在ります。それが「南楽園」でした。
これが山陰米子にある足立美術館庭園です。枯山水とマスターズゴルフ場の様な躑躅の綺麗美が米国人好みなのでしょう
これは栃木県足利市にある「足利フラワーパーク」です。巨大な藤の長い花房に魅了されます
愛媛県の南予地域は地理的な不利もあって、高度経済成長期でも経済発展から取り残され、著しい過疎化が進展するなど、行政主導の地域開発事業によるテコ入れが必要とされていた。そこで、白石知事のもと愛媛県では、この地域の豊かな自然を活用して地域の開発の新風を巻き起こし、四国西南地域の拠点、レクリエーションの拠点を整備する方針を立てた。1972年には建設省の「地方型レクリエーション都市」として指定を受けた。宇和島、津島、御荘、城辺の地域を開発の中心地とし、快適なレクリエーション都市をつくることを目標とし、県主導で1972年から整備が進められたました。事業推進母体として第三セクターの南レク株式会社を作って官民協力して松山→宇和島→四万十市のリゾート開発を推進させたのでした。入江に迫る山を崩して土石を湿地に運んで上池・下池と、山・里・町・海を4つの調和と持つ自然豊かな技術的アイデアを持つ池泉回遊式日本庭園があり、総合管理棟休憩所や、お食事処「食彩 和日輔別邸」も併設しました。一番美しいのは「花菖蒲」が咲き競う5月の様で松山空港ビルにも巨大な写真が張られて目を奪われます。
松山空港ビル待合室に張られた南海園の花菖蒲の写真
南海園のPR写真
私達が南海園に着いたのは朝の8時半でした、開園迄は時間があります。この日はこれから「游子の段畑」を見学してご前10時の山本家を往訪する予定になっています。そこで南楽園には入園しないで先を急ぐことにしました。
これは南海園の周囲を回る遊歩道です。桜に囲まれて運河がまるでお濠の様に綺麗でした。
宇和島伊達藩には宇和島市内に「天赦園」という名園があるそうです。名物は「藤」と花菖蒲だそうです。その伝統と美意識が南海園を名園にさせたのでしょう。
宇和島伊達藩の名園「天赦園」は南海園のお手本の様です
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