水曜日の休日。
大学で出会ったジェヒ(キム・ゴウン)とフンス(ノ・サンヒョン)は、正反対ながら意気投合し、同居するようになります。ジェヒは自由奔放な性格、フンスはゲイであることを秘密に抱えています。ソウルという大都市で、互いに支え合いながら、自分らしい生き方を模索する物語です 。
見終えての感想。
『かくしごと』というタイトルを初めて見たとき、「隠し事」という言葉の軽やかな響きと、その裏に潜む重さのギャップに興味をそそられました。そして実際に観てみると、その名の通り「秘密」が物語の核となり、観る者の心を静かに揺さぶってきます。
本作の魅力は、なんといってもキャラクターたちの能力が少しずつ明かされていく構成と、そのテンポにシンクロするようにストーリーが感情の高まりを伴って進行していくプロットです。
物語の序盤では、「なぜ彼らはその能力を隠しているのか?」という問いが観客の中に生まれます。最初はどこか曖昧で、ふんわりとした空気の中に浮かぶ日常が描かれていますが、徐々にその輪郭が明確になり、登場人物たちの抱える「かくしごと」が一つ一つ明らかになるたびに、物語のトーンが変化していきます。
特筆すべきは、能力の明かされ方が「演出」ではなく「感情」と強く結びついていること。誰かが力を使うとき、そこにはかならず強い動機や想いがあり、その瞬間、観客もまた彼らの感情に深くシンクロしていきます。プロットと感情の波が一致していくあの感覚は、まるで音楽のようでした。
また、映像の色彩や間の取り方にも「隠す」ことと「伝える」ことのバランスが絶妙に込められていて、目に見える情報だけでなく、見えない「気配」までもが丁寧に描かれている印象を受けました。
エンディングに近づくにつれて、秘密は「かくしごと」から「ひかりごと」へと変化していきます。これは本作が持つもうひとつのメッセージ、「どんな秘密も、誰かと分かち合えたとき、希望に変わる」という優しい願いのように思えました。
タイミングが合わず行きそびれてた映画が、5/30〜Amazonプライムで配信されたので、家で視聴しました!
🎬 映画『ショウタイムセブン』とは?
『ショウタイムセブン』は、2013年の韓国映画『テロ、ライブ』を原作とした日本版リメイク作品です。元人気キャスターの折本眞之輔(阿部寛)が、ラジオ番組の生放送中に受けた爆破予告の電話をきっかけに、スタジオ内で犯人との交渉を繰り広げる姿を描いています。物語はリアルタイムで進行し、緊迫感あふれる展開が特徴です。
✅ 見どころと感想
1. 阿部寛さんの迫真の演技
折本役を演じる阿部寛さんの演技は圧巻です。報道の現場での緊張感や葛藤を見事に表現しており、視聴者を引き込む力があります。特に、犯人との対峙シーンでは、その表情や声のトーンがリアリティを増し、物語の緊迫感を高めています。
2. リアルタイム進行の緊張感
物語がリアルタイムで進行することで、視聴者はまるで生放送を見ているかのような臨場感を味わえます。手持ちカメラやズームを多用したカメラワークが、スタジオ内の緊張感を巧みに演出しています。
3. 社会風刺としての側面
本作は、報道の在り方や視聴者の姿勢に対する皮肉やメッセージも込められています。ラストの展開では、メディアと視聴者の関係性について考えさせられる場面があり、単なるサスペンス映画にとどまらない深みを感じました。