KD材とAD材知ってますか? | 一般社団法人古民家再生協会 神奈川

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古き良き伝統・文化を守り・持続可能な循環型建築・グリーン建築を推奨し未来の子供たちのために邁進してます。

KD材とは蒸気乾燥などで人工乾燥をおこなった構造材を示します。


KDはKiln Dry:キルンドライ、乾燥炉を使用して乾燥させることの省略です。


ハウスメーカーでは普通に使われている割れのない無垢の柱がこれになります。見た目の材面割れを施工者はユーザーからのクレームが来ると考えそれを不良品と判断してます。そのため、人工乾燥は材面割れの少ない方法で乾燥されています。


長期耐用住宅にこだわった地域の製材屋は、そのような人工乾燥でなくて、処理温度の低い低湿除湿(処理温度50℃)に変更しています。でもそれでもやはり木材にダメージがある事は否めないと思うので、自然乾燥材をユーザーに提案します。

木造建築のよさってどこかと判断したとき、節だらけの焦げ臭い、木肌の焦げた、自然さのない木を使うのは誰も望まないと思います。


出来ませんよ。コストアップになりますよ。・・・・はつくり手の都合。手間をかけることをしたくないということなんです。正しいことを話、その選択はユーザーなのです。


つくり手の都合では、良いものつくりは出来ません。適材適所に使い勝手を考慮して提案することも重要です。


AD材とは、自然乾燥された木材をいいます。


自然乾燥では内部より表面の乾燥が早く進みます。木材は乾燥すると収縮しますから、表面側がまず収縮しますが内部は未乾燥で、もとの体積を維持しますから、表面付近には年輪方向の引っ張り応力が発生しひび割れが発生します。このひび割れは、強度に無関係なのですが、外観の悪さからユーザーに理解がないとクレームになるので商品の価値がないとされます。30年で建替か、50年・100年もつ構造を選択すすか、環境保全も考慮し考えてもらいたいと願います。


自然乾燥のほうが木は生きていると思います。厳密には樹は切られて木となり、光合成はおこなわれないので生きているとはいえませんが木材の調湿性などは、木の組織が生きていなければおこなえないと考えるのが普通です。

だから、AD材を使用したほうが家は長持ちします。


鎌倉支部が推奨するグリーン建築は、昔ながらの自然乾燥材を使用します。神奈川県産材を使用します。


それは、気候風土が合い、耐久性が高いからです。未来の子供たちの為に。コツコツと推進していきます。