庭内神しの敷地の評価②
庭内神しの敷地の評価にあたっては、
国税庁の情報の①~③を明確に説明し、
「その設備(庭内神し)と社会通念上一体の物として
日常礼拝の対象とされているといってよい程度に密接不可分の関係にある
相当範囲の敷地や附属設備である場合」
に該当するとして、その面積を割り出し対象面積から除外します。
「庭内神し」の敷地は非課税財産には該当しない、
という国税不服審判所での採決((平22. 3. 1 東裁(諸)平21-124))が
出ていましたので、今回の「『庭内神し』の敷地は非課税財産」という
情報は納税者側に譲歩した国税庁の判断といえます。
また、従来は個人ではなく地域住民のための
いわば公的な信仰対象であれば「非課税ではなく減価」できる程度でしたので、
減額の適用範囲が広がったといえるでしょう。
庭内神し等が「敷地のどの位置にあり、それがどの程度地域住民や
その土地所有者の信仰対象となっているか、
どのような経緯から設置され現在に至ったか」がポイントといえるでしょうが、
毎度のことながらこれも明確な規定とはいえず、
この判断は、かなりグレーゾーンなので
税務署ごとに対応は異なるものと思われます。
しかしこのような時こそ、納税者有利の是認実績を作って、
先生方の管轄税務署内で通じる「判断基準」を植え付けておくのもいいかもしれませんね。
なお、この規定と広大地(財産評価基本通達24-4)は重複適用可能と
思われますので、「庭内神し」の敷地の面積を対象地面積から控除し、
控除後の面積に対し、広大地評価すればよいでしょう。
庭内神しの敷地の評価①
屋敷内にある神の社や祠など
「庭内神し」(ていないしんし)の敷地の評価規定について、
今年2012年の7月に国税庁HPで情報が開示されましたので今回はこれを解説します。
「庭内神し」とは、一般に、屋敷内にある神の社や祠等といった
ご神体を祀り日常礼拝の用に供しているものをいい、
ご神体とは不動尊、地蔵尊、道祖神、庚申塔、稲荷等で特定の者
又は地域住民等の信仰の対象とされているものをいいます。
そもそも「墓所、霊びょう及び祭具並びにこれらに準ずるもの」は
相続税法12条1項2号で非課税財産とされており、
「これらに準ずるもの」とは、庭内神し、神たな、神体、神具、仏壇、位はい、仏像、仏具、古墳等で
日常礼拝の用に供しているものをいうのであるが、
商品、骨とう品又は投資の対象として所有するものはこれに含まれないものとする。」
とされています。(相続税基本通達12-2)
これまでは、「庭内神し」自体は墓所、霊びょう及び祭具に準ずるものとして
非課税扱いでしたが、その敷地は別個のものとして課税対象となっていました。
この「庭内神し」の敷地の扱いについて、
国税庁HPで、2012年7月に以下のように情報が出されました。
国税庁HP
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h24/teinai/01.htm
これに対し、実務ではどう対応したらよいのか、次の②でお伝えします。
広大地判定における「著しく大きいといえるか」の判断を誤らないために②
まず、対象地周辺の土地の大きさを住宅地図上でチェックしてください。
そして対象地がその地域の標準的な画地面積に比して著しく大きいかどうかを判断するには、
その地域の標準的な画地面積が何㎡なのかを見極める必要があります。
その地域の標準的な画地面積は、その地域で戸建て分譲される際の面積帯がひとつの目安となります。
さらに各市町村の開発指導要綱や条例等で、
戸建て分譲で区画割りする際の「最低敷地面積」も目安となります。
また、公示地の面積も参考になる場合もあります。
対象地周辺の地価公示の標準地(都道府県地価調査の基準地でも可)の面積と対象地の面積を比較して大小を検討します。
ただし地価公示の標準地として設定された当時の標準的な面積であることに注意してください。
時代とともにその地域の標準的な画地の面積は変わりますから、
相続時点現在の標準的な面積を、市場分析を行ってきっちり見極める必要があります。
広大地判定における「著しく大きいといえるか」の判断を誤らないために①
まずは対象地が開発基準面積より大きいかを数値で確認します。
「その地域の標準的な宅地面積に比して著しく大きいといえるかどうか」については、
16年情報、17年情報でひとつの指標となる数値が示されました。
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原則として、次に掲げる面積以上の宅地については、
面積基準の要件を満たすものとする。
①市街化区域、非線引き都市計画区域
市街化区域
三大都市圏 ・・・・・・・ 500㎡
それ以外 ・・・・・・・ 1,000㎡
非線引き都市計画区域 ・・・・・・・ 3,000㎡
②用途地域が定められている非線引き都市計画区域
・・・・・・・ 市街化区域に準じた面積
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ただし、この開発許可基準面積は、ひとつの目安であって絶対条件ではありません。
500㎡未満、1,000㎡未満、3,000㎡未満でも広大地に該当するケースが
多々ありますので数値だけで判断しないよう にしましょう。
無道路地かどうかを判断する際のポイント
評価対象地が無道路地か、そうでないかで
評価のしかた、評価額及び時価は大きく異なりますので慎重に判断しましょう。
①評価対象地に接している道路が「建築基準法上の道路」かどうか 【役所調査】
路線価が付されているからといって、それが建築基準法上の道路とは限りません。建築基準法上の道路かどうかは、役所の建築指導課等の窓口で確認する必要があります。(一部の行政区域ではHP上で調べられます)
建築基準法上の道路ではない道に路線価が付されている場合は、その路線価は時価よりも相当に高い可能性があります。
②評価対象地と道路との間に第3者の土地が介在していないか 【机上調査】
物理的に道路に接しているように見えても、対象地と道路の間に第3者の土地や水路、赤道が介在していれば法的には接していないことになります。評価作業の際に、公図を取得されない先生が非常に多くいらっしゃいますが、必ず公図を取得し確認することをお勧めします。
③建築基準法上の道路に2m以上接 しているか 【現地調査】
評価対象地が接する道路が建築基準法上の道路であれば、この道路に2m以上接していなければ無道路地の扱いになります。現地でメジャーを使い簡易計測し、評価対象地が道路に何m接しているかを確認しましょう。