セレンディピティ -3ページ目

セレンディピティ

発達障害と絵本の出会いの記録

冬の間中地上の木々や草花は葉を落とし,冷たい風が吹いています.
地中では根っこの子どもたちが春の準備を始めます.

女の子たちは色とりどりのドレスを縫います.
男の子たちは,虫たちの華やかな色を塗ります.

こうして準備をしていると,春がきます.

こどもたちは「花の子ども」として外へ出て森の中で虫や花,木の実に彩られた世界を楽しみます.

そして秋になり冬が近づくとまた地中にもどり「根っこの子どもたち」になります.
冬の間中,春の準備をするのです.


自然の四季の営みを抽象化しています.
絵は素朴で本当に素敵.
草花で飾られたフレームの中にこどもたちの様子が描かれます.
ルカインや安野光雄のような手法です.

文字がもっと少なくても絵で伝わるような気がします.
文字の多さがもったいないというか...

そして,女の子が服を縫い,男の子が虫たちを彩るという役割分担が少し気になりました.

おっと,奥付を見てびっくり.
1906年作です.

仕方ないですね...
絵本を読む,という親子の世界ではこうした古典と現代の作品が混同されがちです.
自分が幼いころに読んだ本をまた子どもに読む時,気づきがあるくらいです.

絵本も奥付やあとがきに重要な内容が込められていると思います.





根っこのこどもたち目をさます/童話館出版

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小さなトナカイは灯りのともる小屋をのぞいてみました.
そこには色とりどりの人形やおもちゃがベルトコンベアーで流れています.

小さなトナカイはうっかり近づいてベルトコンベアーに乗ってしまいました.

そして綺麗な紙に包まれ袋に入れられてしまいます.
見知らぬ場所に落とされ,なんとか袋を破るとそこには少年が.

少年はトナカイを見つけて大喜び.
飼っている屋上のハト小屋に藁を敷いてトナカイを大事に育て始めました.

しばらくするとトナカイはハトと一緒に空を飛ぶことができるようになります.
そして,さらに時間がたつと少年を乗せて空を散歩できるようにもなります.
 
しかし,ほどなくして少年は気づきます.
この世界にはほんの数頭の「特別なトナカイ」が存在し,かれの小さなトナカイもきっとそのうちの一頭であることに.

クリスマスの日,少年は屋上の雪の上ににソリの跡を見つけます.
ハトたちは素敵な赤いリボンと鈴を首に巻いていました.

そこには手紙もありました.
「わたしの いちばん ちいさい トナカイをそだててくれて ありがとう. 来年,またあおう. サンタクロースより」


翌年のクリスマス.
少年はちいさいトナカイの大好物のピーナツバターサンドを持ってトナカイを待つのでした.


季節外れのクリスマスの絵本.
読み進むほどに,感動が深まりました.

小さいトナカイが次第に成長していく様.
少年が,特別なトナカイであると気づき,別れを予感する場面.

もちろん,ジナーンにはそこまでの気づきはないのですが,じっくりと聞き入っていました.

忘れられない一冊になりました.


いちばんちいさいトナカイ (児童図書館・絵本の部屋)/評論社

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ヤギのジェラルディンはナバホ族の女性,グレンメイと暮らしています.
彼女はナバホ織の名人.
ジェラルディンの毛を刈り取り,紡いで糸にします.
はだかになったジェラルディン,グレンメイは染色をします.

ヤギの毛は「モヘア」.
柔らかい毛糸になります.

素敵な色たちに染め上がった「モヘア」をグレンメイは織り始めました.

ジェラルディンはそんなグレンメイのそばにいつもいます.

ゆっくりゆっくりと出来上がっていくブランケット.

ついに,出来上がったブランケットは「わたし」がたくさん入っているのです.
そのとき,ジェラルディンのからだの毛はもう一枚ブランケットができそうなくらい長くなっていました.


モノがつくられるまでシリーズですね.
先日テレビで母親から譲られた織物がインディアンのつくったもので,億単位の値がついたとのニュースを見ました.(アメリカで)

伝統的な手工芸は時間をかけてつくられ,時を経て大変な価値を持つのですね..

絵本にも「ナバホ族の中でも織物の名人はそんなにいない」とされています.
丁寧にじっくりと手順を踏んで仕事をすること,大事にしたいです.

家ではなかなかそういう習慣が身につきませんが・・・(>_<)




ブランケットになったやぎ/童話屋

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