ハワイや日本でもハワイアンのイベントでも、ラウハラの帽子をおしゃれに被っていらっしゃる方たちがいる。
花をかざったり、リボンをアレンジしたりしてすてきだ。
ラウハラのクラフトもたくさんあって、髪飾り、うちわ、バングル、バスケットなどたくさんのものが売られているし、クラフトのワークショップも開催されている。
ハラはタコノキ科の植物で、アフリカやアジアの熱帯地方とポリネシアに約3属700種が分布している。
学名を Pandanus tectorius、ハワイ名をハラ、英名をスクリューパイン、和名をシマタコノキあるいはアダン、リントウなどと多種ある。
樹高は3mから8m、花は5~6cmのものがまとまって咲く。
このハラの葉(ラウ)をラウハラと言う。
ハワイの女性たちは棒で葉を叩き落し、洗って数日間水に浸し、火の煙に通して柔らかくする。
葉の中肋と縁にある棘は、葉突きの切れ込みから一枚一枚の葉を引き抜いて取り除く。
若い葉(ムーオ)と古い葉(ラエレ)に分けた後、葉はロール状にする。
ラウハラは、マット、帽子、帆、その他の生活に必要なアイテムに加工されてきた。
編み込みは、必要な幅に裂いたものを互いに直角に交差させ、きっちりと規則正しく編んでいく。
編まれた織物は、床を覆ったり、衣服にしたり、ローブにしたりと、最も実用的なものであった。
昔、ラウハラ、もしくはスゲでハワイのフロアマットは、作られていたそうだ。
粗いフロアマットの上には、モエナと呼ばれる細かく編まれた睡眠用のマットが置かれた。
多くの場合、少なくとも数枚のマットが次のマットの上に重ねられ、マットレスが形成された。
クッション性の高いベッドにいたっては、厚さ5~8センチで、マットが滑らないように端が縫い合わされていた。
宣教氏たちによると、カメハメハ大王のお気に入りの妃、カアフマヌは彼らを訪ね、ミッション・ハウスのフレーム・ハウスの訪問者の部屋で一夜を過ごしたとき、30枚ものマットの上で寝ることを好んだと言われている。
ハワイアンの生活には、昔から、アリイたちも普通の人々にも、ラウハラは欠かすことのできないものだったのだ。
そんなラウハラで作った帽子について歌ったのがこのメレだ。
特に難しいカオナ(比喩)もなく、楽し気でハワイアンらしいユーモアに満ちていて、大切な自分の帽子について歌っている。
私のラウハラ(パンダナス)の帽子、頭にぴったり
あちこち、私の行くところにいつも一緒
浜へ行くときも、ガーデニングするときも
私のラウハラの帽子、太陽から私を守ってくれる
私の帽子はとてもきれい、そしてラウハラの香りがする
私の帽子のこと、誰にもいわないで
誰かが持って行ってしまうから
私のラウハラの帽子についてのお話はおしまい
あちこち、私の行くところにいつも一緒
メレの中で歌われているラウハラの香りだが、オスのハラは香りが高く、魅力的な花を咲かせるそうだ。
「昔話では、海を漂うカヌーに乗った迷子の漁師たちが、ハラの香りを頼りに家路についたと伝えられている。」(ボーンホルスト)
♬ Kuu Papale by Waipuna
「ハラ (タコノキ)」近藤純夫、パシフィックリゾート ホロホロハワイ カワラ版
"Lauhala" Images of Old Hawaii by P. Young