「呪い………なんですよ……そうなんですっ!間違いないんです!」

「そんなわけないじゃない」

「絶対にそうですって!此れは"呪いの手紙なんですよ"」

 

 

悲痛な声を上げそう言うトクマンにウンスは呆れ顔でため息をついた

 

 

「はぁ…トクマン君、此れの何処を如何見たら呪いの手紙に見えるのよ

ほら、ココ↓

”・・・未来を信じ、今を大切に・・・”

なんて、優しい言葉しか書いてないじゃない

去年とか1年後ってのはちょっと意味が分からないけど」

「そう見せかけてるだけですよぉ、医仙さまぁーーー!

下、下です!見て下さい!!

P.S.…追伸が書いてあるでしょう」

 

 

トクマンはそう言って手紙のp.s.の箇所を指差した

それを読みながらウンスは思わず吹き出してしまう

 

 

「ナニナニ…”賞味期限にはなるべく注意して!”って、ぷっ!」

「何で笑うんですかぁーーーいたたた」

「はいはい、起き上がらないで、お腹痛い?厠行く?」

「ううう、大丈夫です」

 

 

そう言うが腹の痛みは波のように繰り返し襲っている状態だ

 

トクマンは頂きものの菓子にあたり、今寝台の主状態になっていた

先程までは厠の主状態だったのだが

此れでもまだマシになったのだけどまだ痛みは治まらない

 

 

「俺、お腹は丈夫な方なんですよ

だから間違いなく呪いなんですって!」

「否、呪いなどではありません

貴方が古くなった貰いものを食べたからですよ」

 

 

チャン・ビンが薬を手にトクマンのそばに立つ

 

 

「トクマン、貴方女人から差し入れで貰ったものを直ぐに食べずにいたのでしょう」

「え、何で知ってるんですかぁ...?」
 

 

チャン・ビンは口の端を微かに上げ笑うと、トクマンに薬を手渡した

 

 

「ふっ、貴方がよく差し入れを貰っているのを見たことがあったのでね

大体想像つきますよ、さぁこれを飲んで下さい」

「は、はい、、ん、、、、、うぇぇぇぇぇ、まずっ!!!」

「トクマン君、不味くても飲まないとよくならないわよ」

「どの口が言ってるんですか医仙...」

 

 

チャン・ビンの目がすーっと細くなる

ウンスは思わず視線を逸らした

最近、不味いと駄々を捏ねて𠮟られたばかりだった

 

 

「…」

「知らないふりしても駄目ですよ、医仙」

「はい、ごめんなさい」

「イセンサマ、タスケテ、、、オイシクナイ、コレ」

「ごめん、トクマン君助けられないのよ」

「イセンサマ、タスケテ」

「薬に美味しいものはありません、さぁ全部飲む」

 

 

 

 

 

 

~a few hours ago~...この出来事の数刻前

 

 

 

「テマン」

「イェ、隊長」

「此れを誰にも気付かれずにトクマンの部屋の目に付くところに置いてきてくれ」

 

 

ヨンから手紙を受け取ると、テマンはその手紙を見つめながら首を傾げた

 

 

「だ、誰にも気付かれずに、で、ですか?」

「あゝ如何やら彼奴のせいで被害が出ているらしい

なので警告だそうだ」

「ひ、被害...けけ警告?.........誰に、ですか」

 

 

そんな良く分からないまどろっこしいをする理由が分からず黙っていると、

ヨンはテマンが戸惑っているのが分かったのか面倒くさそうに吐き捨てた

 

 

「侍医だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

要するに、女性に人気のトクマンがいつもいろんな差し入れ(食物)を貰うのですが

食べきれないので皆にお裾分けするんだけど

中にはいつ貰ったか分からないものも含まれていて・・・

それを貰った人の中にお腹を壊して典医寺に駆け込んで来る人が最近増えているので

流石に拙いと思った侍医がトクマン自身でこの状況に気付いてほしいという意味を込めて

この手紙をヨンに託した、というわけなんですが!(ヨンは侍医の警告だと思っている)

数時間後に自分がやられたというわけです(^_^;)

まぁ本人は呪いだと思ってるので結果オーライでしょうか。

 

 

 

 

 

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