「牡丹灯篭」(その3) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は高島教室が8/4(日)、津山おもちゃ図書館将棋教室が8/4(日)の予定です。また岡山県こども将棋教室臨時交流戦は8/12(月・振休)に開催予定です。

カクザン:今回は「お札はがし」の次によく口演される「栗橋宿」の場面に突入します。ものすごい超速流です。

テガタ:ここは伴蔵、お峰の夫婦を中心にストーリーが展開されるが、もちろんこれもB面の内容じゃ。全体の主役は孝助じゃからな、それを忘れんようにしておいてくれい。

 

3.栗橋宿

悪事の露顕を恐れた伴蔵とおみねは、中仙道栗橋宿へ逃亡し、幽霊からもらった百両を元手に荒物屋(関口屋)をはじめた。この店は大変繁盛し、伴蔵は関口屋伴蔵を名乗った。ところが、年が明けて4月になると、伴蔵は贅沢がしたくなり、同宿場の笹屋という料理屋に通うようになり、そこで女を囲うようになる。この女とはお国で、飯島平左衛門から負った傷が悪化している源次郎とともに栗橋宿まで逃げてきたところで所持金を使い果たし、お国はその料理店で手伝い働きをしていたのだった。

 

亭主の浮気に我慢がならなくなったお峰は、伴蔵と一緒に料理店へ行く馬方の久蔵から様子をさぐりだす。久蔵は伴蔵から固く口止めをされていたが、お峰から「(伴蔵が)全部しゃべってしまったよ」といわれ、それを信用して全部をバラしてしまう。伴蔵が帰ってくると、お峰がお国のことを全部知っている。「今日、久蔵が来やしなかったか?」といぶかる伴蔵。幽霊からもらった100両をもらって別れようと言うお峰に、伴蔵はおれが悪かったとあやまり一旦は収まる。が、これは芝居。

 

翌日、仲直りのしるしに食事に出かけ、帰り道に幸手(さって)の土手へ立ち寄る。「誰もいないか?」と伴蔵。どこへ行くんだい」とお峰。実は、萩原新三郎から取った海音如来の金無垢のお守りをここに埋めてあるのだという。お峰はついて行ったがそこで伴蔵はお峰を斬り捨てる。「お前は私を殺して、お国を女房にもつ気だね」と叫ぶお峰に、伴蔵は「知れたことよ、惚れた女を女房にもつのだ、観念しろ」。お峰は追いはぎに殺されたということで野辺送りを済ませたが、11歳になるおますという下女が、うわごとでお峰が伴蔵に殺された時の情景を語るので大騒ぎとなる。丁度、江戸からきた名医が栗橋に来ているというので、呼びに行かせる。

 

下男の仲助が連れてきた名医は山本志丈だった。下女のおますを診てもらうと、山本志丈の名前を知っていて驚く。おますは、萩原新三郎の一件からそれ以降のことをしゃべり出す。診察後、自分にだけは真実を語って欲しいと山本志丈に言われ、伴蔵はこれまでの真実の一部始終を打ち明ける。そして口止め料として25両を渡す。山本志丈はお国のことをよく知っており、亭主の宮野辺源次郎は悪人で、お国と結託していずれ伴蔵を間男として金をゆすりにくるはずだと忠告。

 

忠告通りゆすりにやってきた源次郎。伴蔵は一文もやらないと言い返し、それよりも江戸から孝助が主人の敵といってお前を狙っていると伝える。源次郎はあわてて立ち去る。伴蔵と山本志丈は連れだって江戸へ。根津の清水の花壇に埋めてある海音如来像を掘り出しにでかけた。 

 

つづく

 

 

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