頭金(その2) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は高島教室が8/4(日)、津山おもちゃ図書館将棋教室が8/4(日)の予定です。また岡山県こども将棋教室臨時交流戦は8/12(月・振休)に開催予定です。

それでは、「頭金」(あたまきん)の研究に入ります。

 

まずは図1を見てください。盤上には相手玉が1枚。先手の持ち駒は「金」と「歩」です(上達のために、持ち駒はよく見ておくクセをつけておきましょう)。

 

(図1)

 

ここから先手がいきなり「頭金」を打つとどうなるでしょうか?

 

○図1からの指し手:▲5二金(途中図)、△同玉(失敗図)

 

途中図は先手が「頭金」を打った局面です。「王手」ですので、後手は何とかしなければなりません。そこで、後手玉の逃げ場所を考えてみます。後手玉が動かせる場所は①「4一」、②「4二」、③「6一」、④「6二」、の4か所ですが、いずれも先手の「金」の利き筋にあるため、後手玉が動いた直後に▲同金と取られて後手の負けになります。このように「頭金」の場合には、相手玉は「玉」が逃げる手は利きません。ここが「頭金」の優れた特徴です(「金」ではなく、「銀」すなわち「頭銀」だったらこうはいきません)。では、途中図の局面は先手の勝ちなのでしょうか?

 

(途中図 ▲5二金まで)

 

途中図の後手玉が「王手」から逃れる手段はもう一つ残されています。それは、「頭金」を取ってしまう手です。そこで△5二玉と「金」を取ったのが下図になります。後手玉は見事、「王手」から逃れることに成功しました。逆に、先手は大切な「金」を取られてしまいましたので、大失敗です。先手はどこがいけなかったのでしょうか?

 

(失敗図 △5二同玉まで)

 

ここで前回のおさらいをしておきたいと思います。下図は「頭金」の一例ですが、上記の途中図との違いが何か分かりますか?これが本日の大きなポイントです。

 

(再掲図 「頭金」の一例)

 

再掲図の「頭金」は、後手が△5二玉と取ってきたら▲同歩とすることができる(すなわち「玉」を取って先手の勝ち)ようになっています。将棋の専門用語を使うと、こういう状態を「金にヒモがついている」といいます。取られたら取り返せる状態にあることが、「頭金」が詰みになる条件です。本日はとても大切なことを説明しました。このことはしっかりと頭に入れておいてください。

 

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