タレ歩、タレ歩!(その4) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は津山おもちゃ図書館教室が10/6(日)、高島教室が10/6(日)の予定です。また表町商店街将棋イベントを10/19(土)に開催予定です。

世界には色々な将棋があるそうですが、日本の将棋の特徴(とくちょう)は取った駒を使うことができるところにあります。初心者のうちは、持ち駒に「飛」があるとよろこび、「歩」しかないとガッカリする傾向があるように思います。でも、「歩」があれば、色々な攻めの手が生まれてくるのです。その代表が「タレ歩」からの「と金」攻めなのです。



それでは前回の問題図をみていきましょう。ここからの攻め方にはいくつか考えられるところですが、一番はやい攻め方はどれかを考えてほしいと思います。



(図1 前回の問題図)
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図1以下の指し手(60点の手):▲4三歩(図2)


まず、目につくのは▲4三歩だと思います。この手が一目でひらめくようであれば13~14級程度の棋力があると思います。次に▲4二歩成から「と金」をつくって2枚の「と金」で穴熊を攻める確実な一手です。しかし、この手は正解手ではありません。もっとはやい手があるからです。▲4二歩成~▲5二と寄~▲6二と寄と3手かけてようやく「金」取りになる計算です。これがもし、実戦で、一手を争う終盤戦だった場合、攻め合い負けになってしまうかもしれません。


(図2 ▲4三歩まで)
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○図1以下の指し手(100点の手):▲6四歩、△同歩、▲6三歩(図3)


正解は▲6四歩です。次に▲6三歩成とされると困る後手は△同歩と取る一手ですが、そこで空(あ)いた「6三」地点に「歩」を垂(た)らすのがうまい手です。次は▲6二歩成から「金」をはがしにいけば、固かった穴熊もバラバラになります。


60点の手の方は「6二」の地点に「と金」が到達するまに3手かかりましたが、100点の手の方は1手で到達できる計算になるのです(途中、後手は△6四同歩と取らざるをえないため、この手はカウントしなくてよい)。



(図3 ▲6三歩まで)
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「『穴熊』には『と金』攻め」という格言がありますので、「穴熊」を苦手にしている生徒さんは、今回ご紹介した攻め方を参考にしてみてください。



このシリーズも次回で最終回です。最後の問題はサービス問題です。今回の解説が理解できた人にはとても簡単だと思います。

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正解は次回へ・・・。



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