終盤戦の戦い方(その5) | カクザンのブログ(岡山市の親子将棋教室)

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子どもたち、保護者の方に、将棋の楽しさ・魅力をお伝えします。次回教室は津山おもちゃ図書館教室が10/6(日)、高島教室が10/6(日)の予定です。また表町商店街将棋イベントを10/19(土)に開催予定です。

「終盤戦の戦い方」シリーズに戻ります。

今回から「ミノ囲い」の崩し方について、代表的な形を研究していきたいと思います。


(図1 問題図)

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図1をよく見て下さい。後手は金銀2枚の「ミノ囲い」(片ミノ囲いと呼びます)です。対する先手は「4二」の地点に「と金」がいます。この「と金」を手がかりにして後手の「ミノ囲い」を崩したいところですが、どういう方針でいけばよいのでしょうか?持ち駒は飛と銀です。



○正解:▲1一飛(図2)



(図2 ▲1一飛まで)
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正解手は1段目に飛を打ちおろす▲1一飛です(▲2一飛でも▲3一飛でも正解とします)。攻撃の主役は飛なので、まずはこうやって攻撃体制を作っておきます。


さて、図2の局面が先手の手番だったとして次の一手を考えてみてください。先手には厳しい狙いがあります。




○図2以下の指し手:▲5二と、▽同金、▲7一銀(図3)


(図3 ▲7一銀まで)
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図2での正解手は▲5二とです。▽同金とタダで取られてしまいますが、そこで次の▲7一銀が厳しい狙いの一手です。「ミノ囲い」を崩すには、「7一」の地点に銀や角を打つ手を狙うのが厳しい攻撃になります。図3となって後手は困っていますが、最後まで続けてみます。



○図3以下の指し手:▽9二玉、▲4一飛成、▽5三金、▲4二竜(結果図)


(結果図 ▲4二竜まで)
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図3で後手が指すとすれば▽9二玉の一手です。さて、ここで先手がどう指したらよいか分からなくなってしまうお友達がいると思うので、うまい決め手を紹介しておきます。それは▲4一飛成です。この手は金取りで、金が手に入ると次に▲8二金までの一手詰めになります。なので後手は▽5三金と逃げますが、▲4二竜とさらに金取りに追った手が、「7二」の銀取りになりました。後手にはこの両取りを受ける手がありません。▽9四歩と逃げ道を開けるくらいですが、先手は次に▲5三竜として金を取っても良いですし、▲7二竜と王手で銀を取っても良いでしょう。駒得が大きいため、あとは後手の入玉だけ気をつければ楽勝だと思います。


以下、次回へつづく・・・。






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