昨夜?こんな時間に起きていていいはずはないという時間に、熊本城の

石垣修復を扱った番組が・・。見てしまいました。

 

お城の石垣、街中の掘割の石積み、農村・山村の田畑の石積み、漁村の

波止場の石積みと、ありとあらゆる石垣に、うっとりしてしまう私です。

 

 

石垣が持つ美しさは、幾何学模様の美しさばかりではないように思います。

平面と立体の混然とした美しさでもある様な。陽の光が作る陰影を味わう

事も出来ます。(個人的な感想です。石垣だけなく、土塁も好きです。

青森の弘前城では、土塁から、各時代の石垣まで、時代・時代の美しさを、

そこかしこで見ることが出来ました。弘前城も、石垣修復中でした。修復中

も美しい。)

 

日本建築は、木と竹と紙と土と藁を駆使して作られてきたものだと思います

が、土台は、大建築になればなるほど、石の重要性が増してくるように思わ

れます。古くは、遺跡から発掘される巨大な礎石。

番組の中でも、大工さん達が石工さん達を尊重して来た歴史に、触れてい

ました。

 

「熊本城復旧プロジェクト」

日本全国から石工さんが集まり、石工さんの技を、ベテランから若手に伝え、

そして、学ぶ研修も行われていました。

日本各地から熊本に来ている石工さん。

熊本生まれの熊本の石工さん。「熊本生まれの自分が・・・・・。」

 

親子2代に渡り、熊本城修復に関わる大工さん。

膨大な石を、出来るだけ効率的に、どこの石だったかをコンピューターで探

し出す研究をしている、熊本大学の工学教授。

大手の建築会社。(ダンパーの紹介に、思わず、そのダンパー大丈夫?と・・。)

 

紹介されていた他にも、きっと、左官さんや、瓦屋さん(しゃちほこの説明で

鬼師:鬼瓦やしゃちほこなど、特別な瓦を造る職人さんの事を解説)、漆屋さん、

塗師の皆さんも、着々と、仕事の準備をしているんだろうなあと思いました。

障子、襖を作る建具屋さん、畳屋さん、金具屋さん、まだまだ、おられる気が

します。

熊本の方々を中心に、日本各地で研究し、準備をし、試行されているのでは

ないでしょうか。

 

地震の後、早い段階から、熊本市民(県民)の皆さんが、お城の復旧を願っ

たそうです。

数十年に及ぶだろう復旧が、続けられています。

 

 

どんなことでも、修復でも研究でも、あっという間にできるなんてことは無さそ

うです。

そう見えるとしても、努力を続けている見えない時間の方が遥かに長い。

 

高校の修学旅行先の一つが熊本城でした。

石垣の美しさに目を奪われてうっとりしていましたが、同好の士がいるとは思

えない趣味「石垣鑑賞」でしたので、ひっそりと嬉々としていました。

 

復旧工事は部分的に公開されている様です。

行ってみたい場所です。

 

西南戦争で焼けて脆くなった石を、現在の材料(接着剤)を使い、細心の手

仕事で、石工さんが修復していました。

あれもこれも、病気に引き寄せて考えるのも何なんですが、現在の医療素材

で、細心の注意を持って、確かな技術の使い手が・・などと、感想が横滑りし

ました・・。

 

紅葉