曇っております。

当然の事の様に、両膝も重いです。

 

病気を患う事による心理的・精神的・社会的・経済的痛み(所謂、

トータルペイン)は、何も癌によるものだけではないと思いますが、

がん患者のトータルペインなるものが論じられる様になってきた

のは、癌を患う人が増えて来たからだと思います。

(人口に締める高齢者率が高くなってきたから?長寿の人が増

 えて来たから?生活全般の西洋化等が原因か?等が理由とし

 て挙げられています。他にも有りそうです。発がん物質の問題

 やら、食生活の問題やら。)

必要に押されて、「がん患者の、総合的に見た痛み」が研究され

る様になって来た、という一面はあるのかもしれません。

 

私の興味は、医師・医療者が、如何なる考えを持って、この問題、

特に心理的、精神的問題に対応しようとしているかです。

 

一人の患者としては、大事な研究だとは思いますが、半世紀前の、

宗教的・文化的背景の影響が強すぎると感じられる、200人への

聞き取り調査を基にしたキューブラー=ロス(ロスにとっては、当然

の背景)の研究が、繰り返し、強く語られるのには違和感がありま

した。

流石に、最近は違う様です。違う名が出て来るようになりました。

やはり、カタカナですが。

 

癌の心理的・精神的痛みについて医師・医療者はどうとらえてい

るのかを勉強しようとしていました。

「それ」とも、癌とも、直接関係はないのですが、興味深い対談を

読む事が出来ました。

対談の話題のキイワードは「ガイドライン」です。

医師・医学生・医療者を主な対象読者とする座談会録だと思いま

す。

 

○医学書院 週間医学新聞 第3277号 2018年 6月

 (インターネット上で読めます。)

座談会 ガイドラインと実臨床のギャップを埋める

       EBM時代の精神科医療

参加者    渡邊 衡一郎氏  (司会)

         橋本 亮太氏   (御三方は精神科の医師で大学や

         稲田 健氏     研究センターの教授 准教授 講師)

         堀合 研二郎氏  (YPS横浜ピアスタッフ協会)

 

※背景には、薬剤投与、多剤投与の問題があるのでしょうか?

 知人に(がん患者ではありません。)心療内科に通っている人がい

 ますが、知人とその御家族が話していた事。

 「忙しいのだろうなあとは思う。しかし、診察室にいる間、一度も患

  者の顔を見る事もなく、PCを向いたまま、操作をしながら、

    調子はどうですか。

    変らないんですね。

    お薬、変える必要もないですね。

    それでは、いつものお薬出しておきますから。

    お大事に。

  ときた時には、医者、もしくは病院を変えようと思った。変えるのも

  大変なんだけど。」

 彼等は、病院を変えました。

 これは、極端な例かと思います。心療内科も、混んでいると聞きます 

 から、自分に合った病院探しも大変なのでしょう。

 もっと、割り切った考えもあるようです。

 「必要なのは薬。後は・・・期待しない・・・。」

 (これも凄い話ですね。実際の所は違うと思いますが。)

 やはり、顔を見るというのは大事な様です。

 (見る・見られるのに心理的な負荷を感じる患者さんもおられるとは

  思いますが、見ないと分からない事も多いでしょう。)

 

○座談会録で、濃い字で書かれていた見出しの様なものを・印で、あ

 げてみます。

 

・ガイドラインはできた,次の課題は「どう使うか」だ 

 

橋本氏 ・・・・・ガイドラインは多数の人を平均したデータに基づいたも

     のです。実臨床の多様性とガイドラインの画一性というギャップ

     からある種のなじみにくさが生まれているのではないでしょうか。

 

稲田氏 高い個別性が要求される精神科医療では「ガイドライン」に当

     てはめる姿勢は通用しません。・・・・・・・・・・・・・・・どう使うかを

     含めた発信が重要です。

 

・「良い材料」と「シェフの腕」が美味しい料理を生む

 

渡邊氏 ガイドラインでは,科学的根拠に基づき確率的に効果が高いと

     される治療が推奨として示されています。つまり,ガイドライン通

     り治療すれば絶対治る訳ではないし、ガイドラインと異なる治療

     が全て間違いかというとそうでもない。では、われわれ医療者は、

     ガイドラインを,どのように位置付け,診療に挑めばよいでしょう

     か。

 

稲田氏 ガイドラインはあくまでも一つの判断材料です。多くの人に当て

     はまることが目の前の患者さんにも当てはまるのか十分に吟味

     することが必要です。患者さんとも相談しながら・・・・・・・・・・・・・。

 

橋本氏 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

      ・・・・・・・つまり医療者の経験は欠かせません。

 

渡邊氏 ガイドラインと臨床経験は相反するものではない・・・・・・・・・・・・

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

・ベテランでも知識のアップデートが必要

 

・当事者 家族 支援者にも開かれたガイドラインへ

    *

渡邊氏  精神科診療でガイドラインを活用するに当たり、医療者が心掛

      けるベきことは何か・・・・。

 

稲田氏  良い医師になるには、病気を理解することと患者さん個人を理

      解することの両方が必要です。この基本的な考え方に立ってガ

      イドラインを活用し、個別性と科学性を両立した診療を目指して

      欲しいです。

 

橋本氏  ガイドラインの正しい位置付けを理解した上で、ぜひ「患者さん

      と一緒に」活用して頂きたいです。

 

堀合氏  一人ひとりの患者に向き合って,話し合ってほしい。ただひたす

      ら,それを願っています。

 

※あらゆる病気の患者さんが、堀合氏の言葉に頷くのではないでしょうか。

 

 

癌と心理的・精神的痛みというテーマからは、かなり離れてしまいました。

週末の白血球数向上を目指して、ぐうたら生活から、ぐう生活ぐらいに

直して、今日は真面目に栄養計算中です。

 

ガンちゃんズ持ちの私の味方の野菜 調理も簡単。基本、よく洗う。

サラダ おひたし お味噌汁の具。何でもござれのブロッコリイスプラウト。

高濃度スルフォラファンを含有

 がんとの関連で語られる事も多い食材ですが、千葉大学の研究(代表者

橋本教授)によるとうつ病,うつ症状を予防・改善する可能性が示されたと

のこと(2016年8月 東北大学、カゴメとの共同研究)

なかなか奥の深い野菜です。