散る桜の花びらを、昼間の光で見てみようと、昼間散歩に出ました。
既に夏です。薄い上着もいらない。
名残りの桜と、花の小雨と、他の花々を見てきました。
昨日、せっせと速歩きをしたら、程よく疲れてよく眠り、ついでに朝寝坊
です。膝関節が痛い。歩き方に問題があるのかもしれません。
(いや、体重調整が・・・・。食べ過ぎか・・。)
体重がある。即ち、筋肉がある。とはならない所が辛い所です。
体重があっても、サルコペニアはありえるか?どうも、ありえそうな気が
します。
〇特集 がん治療と栄養 ~最近のトピックス~
(日本静脈経腸栄養学会雑誌32(1) 2017)
「がん治療とサルコペニア」
海道利実 濱口雄平 奥村晋也 小林淳志
白井久也 上本伸二(京都大学肝胆膵移植外科)
要旨:サルコペニアとは、筋肉量の低下に筋力の低下または身体機能
の低下を伴う病態である。その成因によって、加齢に伴う筋肉量の減
少である一次性サルコペニアと、活動性の低下(廃用性萎縮)や低栄
養、臓器不全や侵襲、腫瘍等の疾患に伴う筋肉量の減少である二次
性サルコペニアに分類される。
・・・・・・・・・・・・・低栄養や担癌状態、手術侵襲などによる二次性サル
コペニアを伴う患者が増加しており、今後、ますます、重要な問題とな
るであろう。・・・・・・・・・。
※担癌状態で、サルコペニアになりたくない私としては、栄養と運動に
留意している訳ですが、栄養療法も運動療法も、あっという間に効果が
出るものではないし、過度・偏りは禁物ですから、地道に続けるしかな
い訳です。
筋肉量は簡単には増えず、体重調整も「ほい、できた。」とはいかず。
○上記の文章は、下記の様に構成されています。
予後不良因子であるサルコペニアについて、数値化し、グラフ化して
検証、考察を加えたものと、いってよいかと。
1 サルコペニア(※解説ですね。)
2 サルコペニア評価
3 食道がん・胃がん治療におけるサルコペニアの意義
4 大腸がん治療におけるサルコペニアの意義
5 肝がん治療におけるサルコペニアの意義
6 胆道・すい臓がん治療におけるサルコペニアの意義
7 おわりに
サルコペニアは、種々の消化器癌治療において・・・・・・・・
・・・・・・独立予後不良因子であった。・・・・・・・・・炎症が惹起さ
れ免疫が抑制される機序が考えられている。したがって、今後、
サルコペニアをターゲットとした栄養・リハビリテーション介入が
消化器癌治療成績向上のあらたなブレイクスルーになると期待
される。
とありました。
※私は、手術後、腸閉塞にならない様にする食事にはかなり気をつけ
ていましたが、当時、炎症・免疫に関する知識・勉強は不足していま
した。
術後栄養についても、早い段階でもう少し詳しく知りたかったし、考え
たかったなあと思います。
まあ、後悔は、私の場合、「役立たず」です。
がん病態栄養専門管理栄養士 (日本病態栄養学会・日本栄養士会
認定)の資格を取る方も、徐々に増えて来るでしょうし、医大でも、栄
養学が重要視されて教えられる様になるかもしれません。
患者としても、相談しやすい環境が増えて来るでしょう。(期待してい
ます。)
〇外科領域におけるサルコペニア
「外科と代謝・栄養50巻1号」(2016年2月)
「がんの集学的治療におけるサルコペニアの意義」
青山 徹 吉川 貴己
1 はじめに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
一般に高度な生体侵襲を伴う外科切除では、異化が亢進し
筋肉量は減少しうる。食事摂取量が低下しやすい化学療法に
おいても、異化が亢進し筋肉量は減少しうる。筋肉量や筋力が
低下した状態は、「サルコペニア」と呼ばれている。・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
※異化が亢進(・・・。大きな生体侵襲が加わった際の急性期生体
反応で副腎皮質ホルモンや炎症性サイトカイン等の過剰分泌が
起こり、激しい代謝更新状態となる。その結果酸素消費量の増
大、糖新生増大と耐糖能の低下、脂肪分解促進、有利脂肪酸の
増加、蛋白分解の亢進といった異化亢進状態となる。・・・・・。)
○「医学用語解説集」(日本救急医学会)
より、引いてみました。何の事やらという気もしますが、筋肉量減
少については外から加わった力への生体反応として、筋肉が使わ
れる。その結果、筋肉量が減少してしまう。→サルコペニアに繋が
っていくという事でしょうか。
2 手術療法による筋肉量の低下
3 サルコペニアと化学療法の有害事象の発現の関連
※関連性は示唆されているものの、どの様な機序で関連しているかは
十分に解明されていないそうです。5-FU関連の検証が書かれています。
4 サルコペニアの化学療法継続への影響
サルコペニアは単に化学療法の有害事象の発現に影響するだけ
でなく、化学療法の継続性にも影響することが分かってきた。
※主に胃癌についての検証報告がなされています。
5 サルコペニアの分子標的薬への影響
6 術前化学療法におけるサルコペニアと手術への影響
7 集学的治療におけるサルコペニアへの対策
※注目されるものとして、EPAと運動療法が出て来ます。
8 まとめ
・・・・・さまざまながん種においてサルコペニアは、がんの集学
的治療の有害事象発現や治療継続性との関連に影響する重
要な因子の一つであることが分かってきた。・・・・・
・・・・不明な点が多い。・・・・・・・・・・・。
※5-FU系統抗がん剤では、筋肉量が低下する有害事象の報告が
繰り返しあがっているそうで、筋肉量は5-FUの代謝に関与するから
だろうかという考えがある様です。(詳しくは、まだ解明されていない。)
化学療法の後、体重が落ちるというのがありますね。
それでしょうか。
〇癌に負けない治療を継続する栄養療法(K-net)
(広島市立広島市民病院 外科・NST・栄養室)
原野雅生 小島康知 西川陽子(2016/9/10)
※写真や図表が多く、系統だっていて分かり易かったです。
3つ読んでみましたが、自分に合った、栄養と運動が大切という
当たり前の所に、今の所行き着きました。
明日から、しばらく旅に出ます。桜狩りの予定でしたが、葉桜狩りか
別の花ばなを見ることに変わるかもしれません。それも、一興です。
名残りの桜