昨日は、相当歩き回りましたので、足腰は、後期中高年(適当

な造語です)としては、当然疲れているのですが、美しい桜を、

様々見て来た効果は、今日も続いています。

綺麗なもの、可愛いもの、美しいものを見ると、心がほぐれて

来るのだと思います。

 

私は、行き当たりばったり、大雑把な所がある人間ですが、担

癌状態というのは、それだけでも、一種の緊張状態にあると言

ってもいいかと思います。

理想は悟り(笑)を開いて、西行法師の如く、平家物語の知盛卿

の如くありたいものだと思いますが、煩悩だらけの一人の人間。

「日々是好日」「日々是平安」と思ってはいても、世の中、「う~む。」

と思う事に、行き会ったり、見たり、聞いたりです。

 

がん治療、がん療養で言えば、

ステージ4、何をやった所で無駄です。と、教えてくれたいのかな?

と思えるお医者もいれば、理想的な去り方ばかり、一生懸命に(そ

う見えるだけかもしれません。)語ってくれているのかな?と思える

方もいます。善意のストレッサーですねえ。

 

「患者って、意外に冷静に、自分が今どこにいるか、知ってるもんだ

 けどなあ。これじゃあ、愚痴も、ぼやきも、お医者の前でうっかりしゃ

 べれやしないねえ。」

と、ニヒル型小母さん患者は、日々是思考(笑)。

 

長期生存例についても、彼等からすると、統計上の問題、少数例で

あって一般的に語ることは無意味ってことになるのかもしれません。

(実際、一般化は出来ない話でしょう。ある事はある例です。)

 

現在、行われている研究についても、患者がそれを知ろうとする事

すら、教える必要があるのかという方もおられます。研究が実際

の治療に役立つものになるかどうかは、それこそ、統計上、微々た

る数字でしょう。しかし、研究しなければ何も始まりません。そして、

知識欲は、がん患者であろうがなかろうが、有るものなのです。

 

かつて(40年ほど前)「インターフェロン」は、がんの特効薬になる

夢の薬ではないかと、とある大新聞が2ページにわたって特集記事

を組みました。何の癌にでも効く夢の薬には、なってはいないと思い

ますが、腎臓の癌などの治療に使っていると思います。

 

転移・再発癌患者の治療や療養に道を開きたい、突破口を見つけた

いと、研究し続けてくれている医師・医学者・研究者・技術者の存在

自体が、一種の治療・療養効果があるのではないかと思っています。

桜効果です。緊張状態だけでは人間は、疲弊しきってしまいます。

 

そして、読んでいてニヤリとしてしまう里見清一氏の本に、私は

「現実」を思う。この方もがん患者が迎える現実について、度々、

書かれていますが、ニヤリとしながら、読んでしまうのは、この方は、

患者と最後まで付き合いましょうという気分のある医師に思えるから

です。

 

先日、山中先生とタモリさんの番組を見ていましたら、「筋肉」の出す

メッセージ物質が、がんの転移を制御する可能性があるのではない

かという研究をしているヨーロッパの医師が紹介されていました。

「運動は、がんの予防だけではなく、がんの治療にも使う時代がくる

かもしれない。」という話だったと思います。

国立がん研究センター東病院で開始される「光免疫療法」の治験

についても、固有名詞は出されませんでしたが、山中先生が、ちらり

とですが、紹介されていました。

 

運動効果については、かなり前から言われていますが、良いデータ

ーが外国で積み上がって来ると、日本での波及効果は、大きくなる

でしょう。

「光免疫療法」の治験は、受けられる患者さんの為にも、他の

がん患者さんの為にも上手くいくことを願っています。

 

がんと栄養の問題でも、「食事療法の持つ問題点」については語られ

ても、「がん患者の栄養問題、では、どうするか」については、一部の

病院・医師を除いては、あまり、語られて来なかった気がします。

「あれはダメ。しかし、提案はありません。」では、担癌緊張状態、

諦観して好きに食べなさい。みたいなものに思えます。

(まあ、個人で選択が基本ですが。)

 

がん研「有明病院」・大阪国際医療センター・藤田保健衛生大学・

三重大学等は、早くからこの問題に取り組んで来ていると思います。

がん研「有明病院」の比企医師、大阪国際医療センターの飯島医師、

藤田保健衛生大学の東口医師は、(他にもおられると思いますが、

せっせと読んだのが、この方々の文章だったので)早くから「がん患者

の栄養問題」研究と、実際の患者の療養に役立つ様に、知識や方法を

紹介してくれた方々だと思います。

一緒に料理を考えたであろう管理栄養士さんや、女子栄養大学等の

大学栄養科の研究室の努力、試行錯誤が、それを支えているのだと

思います

 

がんと栄養については、

キャンサーネット・ジャパンのホームページ「がんと栄養のこと」(2016.

12月より、キャンサーネット・ジャパンが運営)から、比企医師のがん

と栄養に関する講義ビデオを視聴する事が出来ます。

 

桜の花びらが散らばる如く、あれやこれやと、思いつくまま書いてしま

いました。読んで下さった方、ありがとうございます。

 

 

八重紅彼岸桜

 

大島桜   左の薄紅色の桜は枝垂れ桜(江戸彼岸)