今日は日差しが感じられます。
ご近所で咲いている花も多くなっているかもしれません。
散歩の楽しみが増えます。
<イリノテカンの下痢の対処法>
まずは、「国立がん研究センターの情報サービス」から
〇24時間以内に出現する早発性の下痢と、24時間以降に出現する
遅発性の下痢とがあります。
※続く人は、延々と続くということですかね。
〇下痢の症状
症状は通常の下痢と同様です。しかし、抗がん剤使用後1週間後に
生じた下痢は、一時的ではなく長期化しやすいため、注意が必要で
す。特にイリノテカン(薬品名カンプト、トポテシン)を使用している場
合は強い症状に注意しましょう。
〇下痢の対策
7 ・・・・・・・・。ただし、1日4~6回以上の強い下痢や、3~4日以
上続く下痢の場合は、担当医や看護師に相談して下さい。
※以下は、診察室や化学療法室で相談する時の、予備知識としての、
私の覚え書きです。
がん治療の拠点病院の医師、薬剤師、長く抗癌剤治療に係わってい
る薬剤に詳しい内科医の話など複数を読んで、共通するものを拾い
上げています。
・遅発性下痢は、イリノテカン投与後4~10日が山となる下痢。
活性代謝物SN-38が消化管粘膜を直接障害する事が原因。
予防方法は、小規模臨床試験の結果として、経口アルカリ化(炭酸水
素ナトリウムによる)や半夏瀉心湯が有効との報告有り。
一般的に処方という(有意差がないとのこと。)事ではないので、要相
談、個人対応といった感じでしょうか。
・経口アルカリ化 出来るとしたら、イリノテカン投与から4日間、アルカ
リ飲料水を飲んだり、食用の重曹2g/1日で、炭酸水素ナトリウム水を
作ったりですかね。(勿論、診察室や化学療法室で確認してからがいい
と思います。)
・重篤な下痢は、入院加療が必要となるので、治療開始前に、病院に電
話相談をかけるタイミングを、専門看護師さんにしっかり聞いておくこと
が必要かと。
・イリノテカンは通常投与から4日間(2日だと思っていましたが4日でした。)
で排出される。
この間は、避けるべきものとして、グレープフルーツ(広く柑橘類とする
医師・薬剤師もおられます。)西洋オトギリソウを含む食品、乳酸菌食品
は避けた方が良いと思われます。
・私は腸閉塞予防に援下剤を服用していますが、薬剤師によると、そのま
ま服用しても良い様です。(要確認。援下剤もいろいろ。)
※服用を止めてしまうと、今度は、制吐剤による副作用で便秘になる事が
考えられます。こちらの方が問題かも。
投与初期にCPT-11の腸管内滞留時間が長くなり、遅発性下痢が生じ
リスクとなる様です。
(〇「大腸癌化学療法における副作用対策と患者指導」
中山季昭 埼玉県立がんセンター薬剤部
『日本大腸肛門病会誌』67:919-20. 2014 から)
・イリノテカンに対して副作用が起こりやすいかどうかは、血液検査で分か
るマーカーがあります。UGT1A1遺伝子多型検査。3cc程度の血液で良
い様です。保健適用だったはずです。
(〇「大腸がんを生きるガイド これから化学療法を受ける方へ」
監修 室 圭先生(愛知県がんセンター中央病院)
「化学療法の個別化医療」より)
・イリノテカンによる化学療法前の、お通じ(回数や状態)の把握は大事だ
と思われます。比較するための基準になるのでしょう。
これも「下痢」についての勉強になりました。
〇消化器癌治療の広場
「副作用対策講座」下痢 監修 遠藤一司先生(明治薬科大学)
執筆 飯原大念先生(岐阜大学医学部
附属病院薬剤部)
※後半部にはCPT-11(イリノテカン)による下痢の予防対策が紹介され
ています。
対策① 腸管内アルカリ化による下痢の予防
対策② 半夏瀉心湯による下痢の予防
勉強しておいて、必要になったら、どういう話を診察室や化学療法室でする
か、何を聞くか、確かめるかを絞り込んでいく為の下準備ですかね。基本5
分ですから、漫然と聞いていては、本当に聞きたい事、話したい事を落とし
てしまいそうです。
小さな花
これが、あちらこちらで咲き始めると、本格的に、春だなあと思います。