ありがとうございます


母から電話があった。


出ると、「あのー、あのー」しか言わない。


どんどん、言葉が出なくなっている。


しばらく、黙って聞いていると


「旅館の櫛を持ってきて欲しい」と仰る。


ふむ。。。


はぁ?と思うも、多分櫛かブラシが必要なのだろうと推察する。


持っていたはずなのに、どうしたのか、またどこかに置き忘れでもしたのだろうか。。。


「旅館の櫛」と言ったのは、旅館やホテルのアメニティの物でいいと言う事で


わざわざ買わなくてもいいという意で言ったのだろう


と、思考が巡る



一応、どうしたのか聞いてみると


要領を得ない、解らない事を何度も繰り返した後


どうやら、スタッフが持って行って、返してくれないという事らしい


最初の頃は、母からこういう訴えがあると、どういう事だと、母の言うことを信じて


スタッフや施設側への不信感が生じていたが


さすがに、今では、母の被害妄想なのだろうと捉えられる様になってきた

(遅いやろ)


そうして母は「もう、2日間も髪の毛をとかしていない」と宣う


ここまで聞くのに、相当は時間を要しており


既に、地味にイラッとしている自分を感じていたが


更に、イラッが上昇するのを覚えた


そうして、スタッフに確かめるのに、2日も経っていたら、スタッフだってその状況を覚えているかどうか、解らないじゃないかと思い


つい口に出たのは「何でもっと早く言わないの?」と責める質問だった


「たいした事がないと思ったからー」と、能天気な返事にまたもやイラッ


確かに、たいした事はないし、その時はいいやと思ったのだろう事も解る


でも、結局、わたしに櫛を持って来させようとしているではないか⋯


来させるって⋯


被害者意識満載だな


母は、ただ櫛を持ってきて欲しいと、わたしに「頼んでいる」のに。。。


これが、共通事実だろう


それを、わたしは、母がまるでわたしを召使いの様に使っていると捉えているあたり


わたしの傲慢の現れだと思った


いつも、思う


何で、母に対して、もっと優しく親切に出来ないのか(出来る時もあるけど)


電話が終わった後に、そんな自分が嫌になる


子育て中のお母さんが、イライラして子どもを感情的に叱った後に、子どもの寝顔を見て反省する、子育て中あるあるの、あれである


そうして考えると、育ててもらった恩を、今返しているのかも知れないと思える


被害妄想なんて、高齢者にはめずらしい事ではないし、認知症の症状も色々と出てくるのも理解はしている


でも、それは知識としてであり、実際の現実に遭遇すると、体験者にどさっと嵌り、歪んで捉える事となる


何度も繰り返しているのに、観察ノートにも書いているのに、なかなかやな〜


まあ、観察が出来ていないからなのでしょうが。。。


自分が嫌になるのは、わたしは優しく親切な人であろうとしているからだ


未だに、母にとっての、いい娘であろうとしているからではないか


現実には、理想の自分でいられないので、お自我が騒ぐのだろう


今の自分、ありのままのこの未熟な自分を、受け容れる


心に余裕がないのは、掴んでいるもの、手放せないもの、執着がたくさんあるからだと思う


言ってみれば、我欲の塊


進んだと思えば、後退し

(実際には進んでいないのかも)


いつまでも、停滞、低迷を彷徨っているのではないか


どうしたらいい?


そう思ったら、何もしないこと


行き詰まったら、食べて一旦休む



話が逸れてしまったが


母には、櫛ではなくブラシを買って持って行くと伝えたが


施設に電話をして、スタッフさんに室内を見てもらえるか頼んだところ


トイレに置き忘れていたらしく、見つかってめでたし


母からも報告の電話があり、記憶が繋がった様だった


認知症も進行している様なので、また行って様子を見てこようと思う



お読み頂き、ありがとうございます

それでは、みなさまごきげんよう