吉福伸逸メモリアル(7月20日)はすごかった~その三 | 覚技ワーク~注意の行き届いた自然体★新海正彦

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覚技(かくぎ)とは、さまざまな心理療法に、武術や音楽やシャーマン的テクニックを取り入れた、こころとからだに目覚めをもたらすトレーニング・メソッドです。

この2回ほど、
7月20日に行われた「吉福伸逸メモリアル」で、
吉福さんとご縁のある方々が語ったお話を書いています。
前回の記事はコチラです⇒

田中三彦さんの次にお話してくれたのは本田正久さん。
本田さんは宮城県の「本田友愛会」の院長です。

9年前、吉福さんの医療者向けワークショップに参加したことが
出会いのきっかけだったそうです。
ぼくも本田さんとは何回かワークショップでご一緒しました。


本田さんのお話の中で特に興味深かったのは
「コーマワーク」のお話です。

コーマワークとは、
意識がなく昏睡に陥っている人とでも
実はちゃんとコミュニケーションができる、
というものです。

あるワークショップのなかで
吉福さんからコーマワークの話がでました。

吉福さんは
「本田さんの病院でもそういう方いるでしょ?あなたの病院でやるよ」
と言って後日、宮城まできて実際にやって見せてくれたそうです。

会場ではそのとき本田さんが体験したコーマワークの
やりかたを丁寧に説明してくれました。


以下はその要約です。
まず、ゆっくりと時間をかけて、ご家族から患者さんが元気なころのことを
詳細に聴いていきます。その後、患者さんにやさしくそっと触れ、
ささやくような声で患者さんにゆっくり語りかけ始めます。

それをたぷり時間をかけて続けていくと、
リハビリの理学療法士がいくらやっても動かなかった患者さんの
硬直した手が、吉福さんの「手を開いてごらん」というささやき声に
反応して開いていきました。

意識がなくても実はちゃんとコミュニケーションがとれる。

これは驚きだったそうです。

このやり方を教えてもらった本田さんは、現在、
昏睡状態の患者さんのご家族にこのやりかたを
お伝えしているとのことです。

とても興味深いお話でした。

「医者は人を助けてるんじゃない。お手伝いをしているだけ。
患者さんが一瞬一瞬を生き切るお手伝いをしてくださいね」

本田さんは、自分に言われたこの吉福さんの言葉が、
今ではうちの病院のやりかたになってる、とおっしゃっていました。


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本田さんのお話の次は会場に来られなかった
上野圭一さんからのメッセージ。
司会の高岡よし子さんが代読してくれました。

上野圭一さんはアンドリュー・ワイル博士の翻訳など、
多岐にわたるオルターナティブな翻訳、著書などがあります。

代読のよし子さんの涼やかな声が心地よかったです。

タイトルは「ありがとう、また会おう」

1971年にアメリカ・バークレーで出会った話からはじまり
帰国後の吉福さんの新大久保のマンションの話へ。

そのマンションはオルターナティブな文化の根城のようなところで、
そこからC+F(シーアンドエフ・コミュニケーションズ)が生まれ、
日本の書店のカテゴリーに収めることができないような、
あたらしい潮流の本が次々と出版された。
吉福さんはその要になっていた、という内容でした。

上野さんが吉福さんに最後に会ったのは
去年、上野さんの住む伊東だったそうです。
そのときの吉福さんの最後の言葉が
「また会おう、必ずだよ!」


上野圭一さんのメッセージ後は、
先ほどのC+Fの初期のころから
吉福さんと親交のあった河野秀海さんの読経です。

続きはまた明日。。。

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気づきとアウェアネスの技術~覚技ワークス主宰★新海正彦