きのうは先日亡くなられた、
ラビ・シャンカールさんのことを書きました。
インドの弦楽器シタールの超一流の演奏者で、
世界にインド伝統音楽を広めた功労者です。
インド伝統音楽って、
ぼくらの知っている西洋音楽とぜんぜん違うのに、
そのギャップを埋めた革命児なんですね。
では、
インド伝統音楽と西洋音楽って
どんだけ違うのでしょう(゚ー゚*?)
きょうはちょっとマニアックな話題なんですが、
知っておくと今日からあなたもインド音楽通~!
というインド音楽のエピソードです(^|0|^)!
ギターにフレットというのがあります。
ギターの弦の下に、
仕切り線のようについている
金属の棒のことです。
弦を押すとフレットのおかげで
ドとかレとか、正確な音程をだすことができます。
ところがインドのシタールのフレットは
ヒモでしばってあるだけなので動かせるんです。
早い話が、ドとレの間が決まっていな~い( ̄ロ ̄lll)
インドではドレミのような音の並びのことをラーガといって、
演奏する時間帯によって、朝のラーガとか、夜のラーガとか
があるんですね。
ラーガごとにドとレの間、レとミの間など、
音の間隔をビミョーにずらしていくんです。
西洋音階のド~レ~ミ~♪のように、
決まった音程になれたぼくたちからすると、
ドとレの間隔をビミョーに変えられたら、
「ん?この音、ちょっとはずれてるよね?」
としか聞こえません( ̄□ ̄;)
こっちは歌の教室に通ってまで、
音がはずれないように、はずれないようにって
がんばっている人が多いっていうのに!!ヾ(^^ゞ)マアマア
これは日本人のシタール演奏家が教えてくれた話です。
かれはインドでシタールの先生に師事していて
毎年インドに数ヶ月間行ってシタールを教えてもらっているそうです。
それだけやれば演奏技術は向上します。
でもこのラーガがわからない・・・。
十年以上通って、
もうあきらめかけていたある日のこと。
かれがシタールをチューニングしてたら、
とつぜん師匠が、
「そう、それでいいんだ!今日から人前で演奏してもいいよ」
と言ってくれたそうです。
ドレミの音程そのものが、いろいろあるっていう
あたまが変になりそうな練習を10年も・・・。
ずーっと取りくんできて、
ようやくできるようになったのですから、
そりゃあもう、うれしかったでしょうね~(゚ο゚)o Yes! Yes~!
音楽家は、伝統的には血で受け継いでいくものなので、
よそ者が学ぶのは大変なことなんだなあって思います。
インドのシタールのコンサートでは
長い長いチューニング(音合わせ)から始まります。
ぼくの観たインドのコンサートは夜だったので、
その日は夜のラーガで演奏です。
チューニングはただのチューニングではなくて、
「今宵はこの調べでいきますね~」という、
場の雰囲気や気配を創りあげていくためのものなんですね~。
聴衆と演奏者との気持ちや意識を合わせていく、
とても神妙な時間でした。
どうでしょうか?、
インド音楽おそるべしでしょ!☆ヽ(▽⌒*)
☆.。.:*・゚★毎日を、発見の喜び満ちた日常に!★・*:.。.☆
気づきとアウェアネスの技術~覚技ワークス主宰★新海正彦