「幽霊と幻の区別を知ったようなのは、このときのことである」
これは、
クマグス先生(南方熊楠)の手紙から
きのう紹介したものですが、その続きです。
クマグス先生、こんなことを書いています。
「幽霊が現われるときは、
見る者の身体の位置がどうであろうと、
地平に垂直に現われ申す。
しかしながら幻は、
見る者の顔面に並行して現われる。」
つまり、
自分が立っていようと寝ていようと、幽霊だったら地面に垂直。
そうじゃなきゃ、まぼろし、ってことで見分けをつけるんですね^ ^;
わかりました~。
こんど幽霊と出くわしたとき(出くわしたと思ったとき?!)にやってみます。
そんなときに思い出せるかどうか、わかりませんけど~^ ^;
現実と幻の区別ということでは、
映画「インセプション」がおもしろかったです~。
と、いきなり映画の話ですが、
デカプリオと渡辺謙が出ていてヒットした映画です。
この映画みました?
現実がいく層にもなっていて、
いま自分がいるのがどの現実かわからなくなる、
という設定です。
けっこうアタマがぐちゃぐちゃになりますが、
スキです、こういうの^ ^/
この映画で何度か出てくるシーンがあります。
いま自分がいるところはどの現実なのか、
小さな金属のコマをまわしてたしかめるんです。
このコマのことを映画のなかでは「トーテム」と呼んでいました。
トーテムって、
丸太に動物や顔を彫った、あのトーテムポールのトーテムです。
人々と自然、精霊のつながりのことを
あらわしているものですよね。
映画では、
自分が生きてきた現実をたしかめるのがトーテム(コマ)でした。
クマグス先生は「地面に垂直かどうか」でしたね^ ^;
日本ではトーテムのことは訳さずに
そのままトーテムっていっていますが、
クマグス先生は明治時代、
これを「族霊」と訳していたんですね。
ちょっとおどろおどろしい訳ですが
いわれてみれば、ぴったりです。
自分が生きている世界や
自然とのつながり。。。
意味深くていろいろ考えさせられます。
いやー、映画もおもしろかったですが、
クマグス先生って、ほんとおもしろい!
毎日が発見の喜びに!
気づきとアウェアネスの技術
覚技ワークス主宰★新海正彦