「お話その九」
交通事故がきっかけで運命的に武術と出会った僕。
それは力を使わない武術であり、武術といわれるものには
必ずある「型」がないという武術でした。
上達のためには日常の動きをすべて
修錬としてとらえ、生活することが求められました。
なんだかすごい話です。今から考えると、
当時はちょっとやりすぎだったかもなとも思いますが(笑)。
そんな武術を10年学んだ後、
次に一つのボディワークとの衝撃的な出会いがありました。
そこから僕は、体を通して意識の世界へと
足を踏み入れていったのでした・・・と、
ここまでの流れについてはぜひ前回までのブログを読んでくださいね。
「なにこの話?!わかりませ~ん」という方はこちらから
新海老人の「お話その壱」 》 》 》
古い友人の叔母さんがやっていた、
立ち居振る舞いを含めた動きについてのボディワーク。
興味を持って受けてみると、受けた後の体の感じが、
僕が武術で上手く動けているときの体の感覚に近いことがわかりました。
体が軽く、無駄な力みがどこにもない感じで、
足の先から頭のてっぺんまでピンとしっかり
芯が通ったかのようなすっきり感が生まれるのです。
自分が中心で、真っ直ぐ立っている感じ。
そこで僕は、僕がやっていた武術をボディワークで
捉えなおしてみることを始めました。
その作業はとても興味深いものでした。
体の中の骨格や筋肉のことを学び、
それらの連動について知って動くこと。
また意識すらできない深層の筋肉や骨の位置については、
感覚をたよりにして、時にはイメージをたよりにして探っていく。
するとまるでパズルを解くかのように、
無駄のない動きの秘密や技のメカニズムがわかってきて、
人の動きや自分の動きがよく見えるようになりました。
その知識を利用すれば、さらに技を磨くことも可能です。
僕はその作業が面白くてしょうがなくなり、次第にはまっていきました。
だんだんディープになってきましたよ~
ということで、続きは「お話その十」へと続く!
覚技ワークス主宰 新海正彦