「覚技(かくぎ)」とは一言でいえば、従来の様々なセラピー手法に、
武術の要素や音楽やシャーマン的テクニックを取り入れた、ユニークな
セラピーメソッドです。
そしてこの覚技セラピーのもっとも大きな特徴は、武術や音楽の経験から得た
自身の知見を活用し、言葉での働きかけのみならず“身体への働きかけ”を
積極的に行うという点です。
言うまでもなくわたし達のこころと身体は密接にリンクしています。
たとえば怖い映画を観ていると気づかないうちに身体に力が入って
こぶしを握りしめたりしているものですが、こころに何らかの動きが
生じるとこのように身体にもいろいろな動きが生じるものです。
これと同様、こころに何らかの傷や引っかかりがあると、それは姿勢、
表情、行動パターン、声の出し方、話し方、視線の動き方といった
様々な身体的傾向(クセ)となって現れます。
わかりやすい例の一つとしてイカリ肩があります。
非常に強い怒りを長年自分の中に溜めている人は、その怒りを自分の中に
押しとどめようと無意識のうちに首や肩に思いっきり力を入れ続けている
ためイカリ肩となっていることがあります。
この他、本心をさらけ出せない人の場合は、表情筋をほとんど使わず
口先だけで喋ったり、胸で苦しそうに喋ったり、口の形が曲がったり、
文章を言い切りの形にせず曖昧なまま終わらせるなどします。
また、“いい人”であることを自分に強制している人は、いつも人のよい
笑顔を浮かべ続けているため笑顔が貼りついていて取れません。
真顔になってくださいと言ってもできないのです。

覚技は特にこうした表面に現れてくる種々の特徴的な傾向に注目。
言葉での働きかけのみならず、各種の動きや音などを用いた身体への働きかけを同時に行うことによって、その人特有の何らかの傾向を見つけ出し、それを手がかりとして内面の傷や引っかかりを探り出し、これとまっすぐ向き合うというワークを行っています。
セラピーにおいて身体へのアプローチを行うと、そうではない場合に比べ、
こころの奥底に隠し込まれ、こころや身体を動きにくくしている内面的な
引っかかりを見つけ出しやすくなります。
身体は嘘をつけないし、ごまかしもきかないからです。
当の本人ですら気づいていないこころの中のしこりや動きを知らせてくれる
ことも、ごく普通にあります。
このため言葉のやり取りだけではアプローチが難しいこころの中の中、
“中芯”部分での気づきへ到達しやすくなるわけです。
こうして内面のより深いところにアプローチができスポットライトが
当てられると、実はそれだけで変化のプロセスが始まります。
長年、自分が何に引っかかっていたのかその原因がわかったり、
自分自身が何をしているのかがより鮮明に見え始めて、それに伴って
現実の状況に大きな変化が訪れたりするようになるのです。
覚技では多くの方から、「ワークの当日よりもワークを
終えた後の毎日の中での変化のほうがずっと大きくて面白い」
という声が寄せられますが、それというのもやはり内面の深い
部分へのアプローチにトライしたからだと思われます。
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