先日、アメリカの著名なトラッカー、トム・ブラウン・ジュニアの
ことについて書きました。
僕にそのトム・ブラウン・ジュニアの著書「ヴィジョン」の話を
してくれた友人から、もう一つ、興味とても深い話を聞きました。
彼の子ども達はある保育園に通っているのですが、そこは
まるでネイティブのテクニックを教えているかのような
スクールなのだそうです。
興味深い話というのは、その幼稚園を3/11の大震災が
襲ったときの話でした。
グラグラッ!と大きな揺れが園を襲ったとき、
先生達はびっくりして思わずその場に座り込んでしまったといいます。
ところが年長組の子ども達は、さーっと年下の子ども達の教室へ走ると、
各部屋で保護を必要とする年少の小さな子ども達を抱きかかえるなど
して揺れから守ったのだそうです。
大人が尻込みしてしゃがみ込んでしまうほどの揺れがあるのなら、
小さな子どもはなおさら、その場で身動きが取れず、恐ろしさに
泣き出してしまってもおかしくないところです。
しかし実際にはそのまったく逆だった!
素直に育っていれば人間というのは子どもでもこれだけの
ポテンシャルを発揮できるものなんだなと、
すっかり僕は感心してしまいました。
ちなみのその園の先生達も、子ども達と同様に「アウェアネス」を
持って子ども達を見守れるよう日々トレーニングをしているそうですが、
「いざこのとき」という場面では動けなかった・・。
自分がやれることを瞬時に判断して素直に遂行した子ども達とは
好対照をなしたわけですが、だからこそ僕には考えさせられる
ものがあり、ずっとその話が頭の中に残っています。
追記:アウェアネスの技術を覚技では「自覚的自然体」と呼んでいます。