三日前、喫茶店で友人と話していたとき、
トム・ブラウン・ジュニアの話題になりました。
彼の書いた本で「ヴィジョン」という本があり、
5次元文庫という怪しい心から出版されているけれど(笑)
内容はすばらしいということでした。
僕もその本は持っていたけれどチラ読みしただけで本棚に・・・。
家に戻ってからさっそく手にとり、表紙を1枚めくりました。
そうするとまずこんな詩が書いてあって、驚きました。
その詩は、まさに今この時を予言していたからです。
冒頭部分だけちょっと引用させていただきますね。
「人間の絶望的な試みは、
とうとう破壊の一歩手前まで来ている。
論理や科学やテクノロジーを通して
達成しようとする欲望は、
この地球を孫たちの墓場にしてしまった。
自分自身を大地から切り離してしまったので、
この星の住民でありながら
異邦人となってしまったのである。
世界は飢餓や憎しみ会いや偏見や
戦争やテロ行為や自然破壊の
最後の驚異に支配されている。
だからこそ、手遅れになる前に、
私達に遺されたものを守るために、
すべての人々に共通するヴィジョンを
探していかなければならない。」
トム・ブラウン・ジュニアはアメリカではトラッキングの
名手として知られる人物です。
トラッキングとは、動物や人を見つけたりつかまえたりするために、
地面の足跡などを手がかりに後を追う人のことです。
ブラウン自身は7歳のころリパン・アパッチ族の古老である
ストーキング・ウルフと出会い、彼からその技術を学んでいます。
師であるストーキング・ウルフは最後の本格的なインディアンと
言われた人で、自然と共に生きる技術は卓越していて、
もはや超能力的なレベルまで達していたそうです。
この本の序文はおそらくストーキング・ウルフのものだと思われますが、
そんな彼の遺した言葉だけに重く、ずしんとした衝撃を感じます。
彼は未来を見る人でもあったのですね。
「ヴィジョン~次元のベールを超えて見た地球の未来」
トム・ブラウン・ジュニア著(徳間書店5次元文庫・さいとうひろみ訳)
覚技研究会 新海正彦