私たちの考え方、感じ方、行動方式というものは、意識せずにいるとどうしても
パターン化してしまいます。そして自分に起こる出来事のほとんどが、良いものも
悪いものも含め、その繰り返しが原因で起きていることを自覚することはほとんど
ありません。
「覚技・シャーマンの旅」は、シャーマニズムという古代の意識テクノロジーと
心理学のすぐれた知見を用いて、その習慣化したパターンから一歩抜け出し、
今まで自分の中になかった考え方や感じ方、問題や課題、解決方法などを
発見し、新たな世界観や感覚を体験しようとする試みです。


1.「覚技・シャーマンの旅」とは
~自分の内にある師と出会う試み
あまねく先住民の意識や土着文化の中では、母なる大地や宇宙、
自然の力を絶対的な「師」として仰いできました。
近年、この師を再発見する潮流が、かつてないほど高まってきています。何かしらのヒントや答え、新たな発想などを求めて、大自然の中へ出かけ、その神秘に触れようとする人が増えています。
しかし私たちは、師を再発見するためにどこか遠くへ出かける必要は本来ありません。
なぜなら師となる広大な宇宙や大自然は、私たちの内にも存在するからです。
この自分の内にある師と出会おうとする試みが、「覚技・シャーマンの旅」です。
「覚技・シャーマンの旅」は、あなたの内なる宇宙や自然に触れることで、
本来のあなたの姿をあぶり出すかもしれません。
また、日常生活で直面しているさまざまな壁や問題をブレークする新たな視点を
獲得したり、新しい出来事を身のまわりに創出させたりといった、実用的な手段を
与える機会となります。

2.「内なる旅」がもたらすものとは?
ではもっと具体的に、自分の師である内なる宇宙や自然に触れるというのは、
いったいどういうことなのでしょうか? 心理学者スタニスラフ・グロフは著書
『脳を超えて』 のなかで、シャーマンの意識状態を 「高次の正気」 として
位置づけています。「正気」とは目の前の現実を見ているいつもの日常的意識の
こと。「高次の正気」とは非日常的意識で見えてくる世界観のことです。
私たちはこの「高次の正気」でならば内なる宇宙や自然に触れることができると
考えます。
目の前で起きているふだんの現実を「高次の正気」つまり非日常的な意識で見ると、
いつもと異なった角度から物事を見ることができます。人が知らず知らずのうちに
身につけている心的な「クセ」から一歩外れて世界を見ることができるのです。
私たちはそこで初めて、既成の価値観に縛られない本当の意味での課題の発見や、
課題の解決ができる可能性を手にします。
「正気」からすると「高次の正気」で見える世界は「夢」のように映るかもしれません。
しかし「高次の正気」ではこの「夢」のような状態こそが現実世界です。
その「夢」のような状態にあるからこそ自由度が生まれ、既成の概念や習慣に捕らわれ
ない問いと答えを得ることができ、その結果としてインスピレーションやチャンスが自然とやってくるようになるのです。

3.「覚技・シャーマンの旅」は心理学とシャーマニズムの融合技術
少し心理学的な話になってしまいましたが、「覚技・シャーマンの旅」では、
そうした心理学的アプローチとともに、魂の旅という先住民たちの伝統的な教えも
まったく同様に尊重します。
ただし、従来のシャーマニックなテクニックをそのまま伝授したり、時刻や場を厳密に
準備して伝統にきっちり基づいた儀式を執り行ったりするものではありません。
「覚技・シャーマンの旅」は、心理学とシャーマニズムの手法のどちらにも捕らわれる
ことなく、その両者を自由に融合させたところで、「現代の私たちに実際に役に立つ」
内容を適宜提供していくものです。
「覚技・シャーマンの旅」を体験すると、あなたは非日常的意識の中で未知の体験を
したり、「あなたを助ける力」と出会ったりするかもしれません。
「覚技・シャーマンの旅」のエクササイズ中は静かな太鼓の音が流れますが、人に
よってはたった数分のうちに有意義な洞察が得られることもあります。
「覚技・シャーマンの旅」であなたが何を手にし、何を手放すかは、あなた次第です。
「覚技・シャーマンの旅」は、あなたにとって興味深い旅が体験できるワンデイ・ワーク
ショップとなることでしょう。

4.ワークショップの具体例
■通過儀礼:「素」の自分と出会う
シャーマンになる人達はさまざまな事情でシャーマンとなりますが、それは決して
たやすいことではありません。力を得るために何かを手放すことが必ず求められる
からです。このプロセスを知ることで、あなた自身の本来の力を受け入れ、素の自分と
出会う体験をします。
■悪魔払い:全身の力を振り絞る
人は必死になり思いっきり力を出したとき、その出した力とともに、自分の奥深くに
長い間抑え溜め込んできた感情が噴出してきてむき出しになることがあります。
感情の爆発とも呼べる経験です。この経験を通じてしっかりした力強さと存在感のある
声が出やすくなり、深い癒しを起こすことがあります。
■無意識への旅Part㈵:関係性のネットワークを体験する
たとえば自らの家系を遡って自らの存在性を再体験したり、ある一つの体験を今度は
相手になり切って体験し直してみるといった多種多様なエクササイズを通じて、人との
つながり、自然とつながりなど、自分を支えてくれている大切なものを実感していきます。
■無意識への旅Part㈼:自分のパワーアニマルと出会う
想像の世界で地下世界へ行き、そこであなただけのパワーアニマルと出会い、彼らと
交流することで、自分が日頃自覚していない、正気の状態では気づき得ない課題を
発見します。