【討論(全文)】 『松山空港の管制権返還を求める意見書採択のため』 | いしいともえ公式ブログ【衆議院・愛媛1区】

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元愛媛県議会議員・看護師・国民民主党新人いしいともえの想いや日々の活動をお届けしています。

 

松山空港の管制権を取り戻す意見書を求める請願が委員会で「不採択」になったことに対する反対討論を行いました。

 

 

 

 

以下全文です。

 

 

「無所属の石井智恵です。

今回の請願に関して、わたくしからは請願者の方の想いを代弁し今の愛媛県が抱えている問題について述べさせていただきます。

現在、松山空港は日本で唯一民間の飛行場の中で米軍の管制のもとで離発着が行われています。

 

かつて那覇空港も同じように米軍の管制下で行われていましたが、システムによる重大事故が発生したことを機に国に強く返還を求めて要望2010年に管制権が那覇空港に返還されました。

 

愛媛県でも約50年前から当時の白石知事、伊賀知事なども国に対し働きかけを行い、現在も中村知事はじめ、愛媛県市長会長、町村会長の連名で毎年国交省に松山空港の管制権返還を強く求めておりますが一向に進んでおりません。

 

日本の中で松山空港だけが米軍の管制下にある状況が続いています。

 

そして愛媛県はさらに深刻な状況です、松山空港の管制を行っている岩国基地は、在日米軍再編によって、今、沖縄を超えて東アジア最大級の米軍基地となりました。

 

岩国基地には軍用機が120機以上と倍増し、そのため愛媛県内では米軍低空飛行が急増しており、今年度、過去最多である250件以上の超低空飛行の目撃情報が愛媛県庁に寄せられています。

 

オスプレイの軍事訓練オレンジルートは今治西条を含み、とくに最近は南予地域の低空飛行が多く目撃され、かつて伊方原子力発電所から800メールの位置で墜落事故がおきたこともあり、万が一、原発敷地内に墜落事故が起きれば大惨事になることが懸念されるため、今年2月に中村知事から防衛省、外務省に向けて要請書を提出したばかりであります。

 

また松山空港での離発着は主には海側から進入し、海側に飛び立つ対面式の経路をとっているため進入管制は非常に難しく、管制の高度な技術が必要です。インバウンド誘客を目的としたLCCは日本の空域に熟知していないパイロットが複雑な経路をくぐりぬけて運行しなければならず、危険を伴います。

 

日本のライセンスをもった管制官が松山空港の管制を行い、日本側が一元的に航空管制を行うことで民間航空機の効率的な運航が可能となります。

 

しかしながら管制権が返還されるだけでは問題は解決できません。

 

那覇空港では管制権が返還されたものの嘉手納基地、普天間飛行場と隣接しているため今でも米軍が優先的に運行し、民間航空機がリスクを背負いながら狭い経路で運行している問題は続いています。

 

航空法第6章にある航空機の安全な運行を定めた規定に米軍の訓練は法の適用外になっているため、低空飛行を止めることはできません。

 

東アジア最大規模となっている岩国基地の近隣の松山空港は有事の際には代替施設になるのではと不安の声が寄せられています。

 

米軍基地問題は、日米地位協定の見直しなど本来ならば国が積極的に行っていかなければならない問題でありますが、この問題は国と地方とが一つになり、日本全体で声をあげていかなければならないと考えます。

 

そこで、まずは段階を踏んで管制権を日本側に取り戻すためにも

20年前沖縄県議会が全会一致で意見書を提出し、

県全体で取り組んできたように愛媛県議会からも全会一致で意見書を出し、

 

中村知事と愛媛県議会と共に手を携えて働きかけ

ていくことで一歩前進していく足がかりになると思います。

 

 

今回の請願は一日も早く、米軍基地問題を解決し、

安心して平和な社会になるよう願ってだされた請願書でした。

 

その請願書が委員会で不採択となったことをお伝えすると、

その想いを十分説明ができなかったからとおっしゃっていたため、

わたくしから追加説明し反対討論させていただきました。

 

 

戦争のない平和な世界に向けてみなが一致団結し、

そして政治も、本当の意味での民主主義が実現しますことを願って、

わたくしからの最後の言葉とさせていただきます。

ご清聴ありがとうございました。」