本日の講演は、「COVID-19で浮上した課題~医療の現場から~」
講師は公益社団法人日本女医会前会長、昭和大学医学部泌尿器科学講座講師の前田佳子先生。
日本の女性医師の歴史や女性医師不足の問題、医学部で起きた受験時の際の女性差別問題、コロナ禍での医療の現場など幅広い分野でお話があり、参加者の方とディスカッションしていきました。
日本女性医師の歴史から、忘れてはいけない3人の女性医師として
楠本イネ氏、荻野吟子氏、吉岡彌生氏について紹介されました。
楠本イネ氏はシーボルトの娘であり、日本で初めての産科医として西洋医学を学んだ女性。
愛媛県宇和町の二宮敬作から医学の基礎を学んでいます。(坊ちゃん劇場でもイネの話のミュージカルがありました)
しかし、イネの時代から女性医師への差別があり、
160年経った今もなおそれが解決しているわけではありません。
女性医師の割合は英国47.2%、ドイツ44.5%、フランス43.6%、カナダ40.6%、イタリア39.8%、
日本は20,4%とOECD加盟国の中で圧倒的に低い。
また、コロナ禍で病院経営が難しくなり、また仕事と子育て、介護の両立、地域枠制度の問題などがあります。
医師不足が深刻化している中で、女性の医師が働き続けることができる支援も今後さらに取り組んでいかなければならないと思います。
地域の実情を把握しながら課題を浮き彫りにし、
子育て議員連盟の議員の皆さまと一緒になって全国の議員の方と情報共有しながら、この問題解決にも取り組んでいけるようにしたいと思います。