日本循環器学会学術集会2020の記念対談を視聴しました。
未曾有の状況の中で、山中教授も西浦教授も早期から警告を発してこられ、
本来なら政府が責任をもち自粛要請など国民に向けて発信しなければならなかったところ、
政府が充分説明ができない状況で専門家会議メンバーの先生方が矢面に立って説明をして来られていました。
西浦教授は当時かなりの批判や脅迫のようなこともあったと語られその苦悩がどれほどであったのか、
専門家の先生方の報告がうまく伝わらない葛藤などを思い図るにこちらも胸が痛くなる思いでした。
アメリカ、ヨーロッパで死者数が多かったのに対して日本を含め東南アジアで少なかったことはまだ明確な要因は明らかになっていません。
しかしながら、今後再び感染拡大になる可能性が高いことは専門家の先生が一様に提言されています。
4月、5月の感染者が少なかったとしてもこれからの方がさらに増え、何万人もの死亡者が出ることも考えられます。
前のような全国的な外出自粛要請がおそらくこれからは難しくなることが予想され、益々日本は感染拡大と経済のバランスをどう取るのか厳しい選択をしなければならないと思います。
首都圏への移動を控えるように言われても、GOTOキャンペーンで多くの人が移動する状況ではいつ誰がどこで感染するかわかりません。
ウィルスは見えない場所に存在しているので感染したことすら気がつかない状況です。
感染した方や事業所など、感染された方への支援をもっと行っていく必要があると私は思っています。
退院しても、陰性になっても継続して観察しながらいつでも相談できるようなサポート体制が必要です。
再び外出自粛要請をするならその責任を明確に、保証や支援も提示しながら地域でのサポートも促していけるようにしなければと思います。
感染症専門の病院、施設を設置していくなどさらなる対策も必要になってきます。
西浦教授の「野球でいえば今は2回表、新型コロナが攻撃している」というお話はまだまだ長い道のりであることを想像させてくれます。
先生方のお話から、私自身もこれまで以上に感染状況や対策について発信を強めていきたいと決意しました。
勇気ある科学者の先生方、専門家の先生方にはこれまでのご苦労を感謝し、敬意を表したいと思います。
日本循環器学会学術集会記念対談