今日は愛媛県東温市にある坊っちゃん劇場で公演されている
ミュージカル「よろこびのうた」を観劇しました。
こちらは愛媛・四国・瀬戸内の歴史文化伝統をテーマとした
舞台芸術発信の場として、全国でもあまり例のない1つの作品を
1年間のロングラン公演で行う常設劇場としても有名な劇場です。
13作品目となる今回の公演は100年前、第一次世界大戦があった時代、
四国・徳島県のドイツ人俘虜収容所が舞台。
ここでベートーベン「第九」がアジアで初めて演奏されました。
「第九」は日本でも各地で年末に大勢の人が合唱し、
そして世界中で愛され新年への平和の願いが込められた歌。
聴く人も歌う人も高揚感に満ちあふれ、幸せを感じることができます。
「俘虜収容所」という場所でなぜ、どのようにして「第九」が演奏されたのか。
この作品はドイツ人俘虜を「敵」ではなく人として尊重し互いの文化を
解り合おうとする気持ちを持って交流をしようとしていた坂東俘虜収容所の
松江富寿所長の功績とドイツ人と坂東に住む地域住民との深い交流での史実が元になっています。
現在、徳島県鳴門市にドイツ館があり坂東俘虜収容所での出来事を
後世に伝え「第九シアター」にはその当時のエピソードが語られている場所があります。
ドイツでも「バンドウを偲ぶ会」が開かれ、ドイツ館オープンの時は
多くの俘虜収容所にいた人たちが写真や手紙を送ったとのこと。
「なると第九」として受け継がれ
今年2018年は「第九初演100周年」として徳島県内で
記念イベントが開催されるそうです。
公演の中で日本人の明子とドイツ人俘虜のミハエルのラブストーリーも面白く、
純粋でストレートな愛情表現が微笑ましいなと感じました。
演出は少年隊の錦織一清さんというのも話題の一つ。
音楽の力と平和とは何かを考えさせられる素晴らしい作品です。
ぜひぜひ観に行ってみて頂きたいです☆