「さ~て。そろそろ帰るかな」
夫が帰宅の為片付けを始めると、妻からメール。
「今日は遅番で帰りが遅くなります。息子も今日は飲み会らしいから、先に食べていてください」
「そっか。じゃあ今夜はうどんでも作って食べるかな」
帰宅して一杯飲みながら、いつも通りに音楽を聴いたり、ブログチェックしたり。時間もいつのまにか9時を過ぎたので、うどんを作って食べた。
ふと気付くと、まだ洗われていない洗濯物がワゴンに。
「しゃ~ね~なあ。洗濯機回しとくか」
リビングに戻ると、帰宅後取り入れた乾いた洗濯物が。
「しゃ~ねえなあ。たたんどくか」
っとたたんでいる最中に息子が帰宅。
「おお。父ちゃん、たたんでてくれたの?ありがとう」
「ん」
この家では、息子は洗濯物をたたむ係をやっている。
「明日ちょっと早いんだけど、風呂先に入っていいかな?」
「ん」
この家での夫の肯定の返事は「ん」である。
たたみ終わった頃、妻が帰宅。気付けば洗濯機も洗い終わったようだ。
「あ。洗っててくれたんだ。サンキュ」
っと言う言葉を密かに期待していた夫だったが、「疲れた」と言わんばかりにため息をつく妻。
「ま、しゃ~ねえなあ」っと思い、再びパソコンの前に。
息子が風呂から上がり、「さて、入るかな」っと思ったその時。
「遅番で疲れちゃったから、お風呂先に入っていい?」
「ん」
何度も言うが、この家での夫の肯定の返事は「ん」である。
「・・・ま、しゃ~ねえなあ」
っと、心の中で呟き、またもやパソコンに向かう夫。
しばらく音楽を聴いて、「さすがにもう上がっただろ」っと様子を見てみると、寝室の明かりが消えている。
ふと見ると、洗ったままの洗濯物がワゴンに。
「ん?」(?_?)
夫は思った。
「俺も今日、働いてきたんだけどな・・・」
少し目頭が熱くなったまま、夫は洗濯物を干し、そして風呂に向かった。
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♪ひとり上手と呼ばないで~♪
「ひとり上手」 中島みゆき

