あれからもう4日も経ってしまいましたが、いまだに時折フツフツと体の奥から滲み出てくる想いがあります。「あれは、現実だったんだろうか?」そんな風にも思ったり。
でも、あの日あの時。ポール・マッカートニーは確かに、僕の目の前にいて、同じ空間に存在していました。^ ^

水道橋駅から陸橋を渡ってドームに向かう時、ポールのトレーラー発見!回りの人たちも足を止めて口々に「ポールだ!」っとはしゃいでいましたww。一度は写真を撮る前に通り過ぎてしまったんですが、近くにいた方が「きっとまた回ってくるよ。さっきも見かけたから」と話しているのが聞こえたので、少し待ってみるコトに。
すると、ホントにまた来た~!今度は渋滞していてよかった~!じゃなきゃ撮れなかったもんなあ。あ。そこにいたドライバーさん達、ゴメンね。(笑)

前日はなんとパンフレットが売れ切れてしまったとのコトで、少し早めに着く予定が、トレーラーに気をとられて結局開場時間の17時頃にドーム到着。すると、途中でパンフレットのみを売っているブースが!ラッキー!



このブース、僕らが買った時は全然空いていたのに、30分もしたらもの凄い列ができていたので、これはラッキーでした。


入場口である21番ゲートを目指して歩いていると、スタッフがメガホンを持ってなにやら話しています。
「ただいまサウンドチェックの為、開場が遅れています。今のところ予定時間は未定です」
な、なんですと?

どうもポールの会場入りは16時40分頃だったらしく・・・それでリハって、どんだけ遅れるんだよ!(・ε・)
まあ、パンフは手に入れたので、他のグッズはもし買えたらでいいよねっというコトで、中で何か食べる予定を変更して、近くのホットドッグ屋さんへ。僕は3時間もあるライヴなので、ビールは泣く泣く我慢しましたが、カミさんは美味そうに生ビール飲んでました~。(笑)
へ、ヘビの生殺しじゃ・・・

結局、開場は40分以上遅れました。こりゃあ開演も終演もかなり押すなあ・・・っと思いつつ21番ゲートへ。いつものコトですが、一人一人カバンチェックがあり、チェックする人数も少ないので、大渋滞!



中ではポールが出迎えてくれましたが・・・
やっとの思いで中に入ると、グッズを買う人、トイレに並ぶ人、飲食物を買う人の列が何重にも折り重なっていて、通路がもの凄いコトに!(ノ゚ο゚)ノ
この日ご一緒させていただくmyさんとも、この状態ではお会いできませんねというコトで、ようやく席へ。とても物販に並べるような状況じゃありませんでした。座ったのは18時50分頃だったでしょうか。通路はこの時もごった返していたので、開演が遅れるのは必至の状況。


席から見たステージです。またもやボケボケの写真でスミマセンww。1階席後方で距離はありましたが、アリーナ後方よりは遥かに見やすい感じ!東京ドームで音は期待してませんから、これはなかなかいい席!

ホント、チケットをとらせてくれたINTER FMさんには足を向けて寝られませんな。(*^.^*)
ステージ両脇には巨大なモニターがあって、ここにポールが大写しになってくれるみたい!これなら遠くてもしっかりポールの様子が見てとれます!うおお~!なんかワクワクしてきたぞっ!

予定時刻を20分ほど過ぎて、客電が落ちます!
ステージには、生のポールが!・・・あ、当たり前か。(笑)
では、セットリストです!
01. Eight Days A Week
02. Save Us
03. All My Loving
04. Jet
05. Let Me Roll It ~ Foxy Lady
06. Paperback Writer
07. My Valentine
08. Nineteen Hundred And Eighty-Five
09. The Long And Winding Road
10. Maybe I'm Amazed
11. Things We Said Today
12. We Can Work It Out
13. Another Day
14. And I Love Her
15. Blackbird
16. Here Today
17. NEW
18. Queenie Eye
19. Lady Madonna
20. All Together Now
21. Lovely Rita
22. Everybody Out There
23. Eleanor Rigby
24. Being For The Benefit Of Mr. Kite
25. Something
26. Ob-La-Di Ob-La-Da
27. Band On The Run
28. Back In The U.S.S.R.
29. Let It Be
30. Live And Let Die
31. Hey Jude
Encore
32. Day Tripper
33. Hi Hi Hi
34. I Saw Her Standing There
Double Encore
35. Yesterday
36. Helter Skelter
37. Golden Slumbers ~ Carry That Weight ~ The End
まず、ドーム初日とは若干セットリストの入れ替えがありました。4曲目の「Listen To What The Man Said」が「Jet」に、11曲目の「I've Just Seen a Face」が「Things We Said Today」に、そしてアンコールの「Get Back」が「I Saw Her Standing There」に。
このセットの入れ替え。僕としては、1勝1敗1分けでしょうかww。
噂で39曲やった、というのがまことしやかに囁かれていましたが、やはり同じ37曲でしたね。あるいは最後のメドレーをそれぞれ1曲と数えたのかも。
いつものように1曲ずつ感想を書いていると、それでなくても普段から長いグダグダ糞ブログが、もっと酷いコトになっちゃうのでww、強く印象に残った曲をピックアップしていきますね。
総評は最後に書かせていただこうと思います。
まずはやっぱりオープニングを飾ったこの曲でしょう!
「Eight Days A Week」ですね~!もう、こまっしゃくれたコト全て抜きで、ホントに楽しくって嬉しくって!「おおおおお~~~っ!!!」って!о(ж>▽<)y ☆
ポールがそこで歌ってくれている。それだけで胸が詰まってね~・・・顔は笑って体は縦ノリでww、手拍子してるんだけど、ステージがどんどん霞んじゃうんだあ・・・
新曲「Save Us」、♪ンチャチャッチャチャッ♪のハンドクラップが楽しい「 All My Loving」とアッパーチューンが続いて、この曲のイントロが流れた瞬間。
この日一番震えたなあ。

もちろん、「Jet」ですっ!


もうね、カッコいいっていうホントの言葉は、きっとこの曲の為にあるんだと断言します!(今はねww)この音源は3年前ですが、おそらくサポートメンバーは今回の来日メンバーと同じじゃないかな?もう、この時の気持ちを表す言葉が、「カッコいい!」しか浮かばないんです。語彙がなくって、ゴメンナサイね~。個人的には、前日の「Listen To What The Man Said」も好きなんですが、僕はこの「Jet」が聴けて大満足でした!なんせ、Beatles以外の曲で、リアルタイムで接した最初の曲が、この「Jet」で、それから遡って聴いたんです。やっぱり、そんな想いが湧き上がってきてね~。ただただ嬉しかった。

ではこの辺で、スペシャルゲストのカミさんwwに敬意を表して、彼女が一番好きだというこのバラードを。
「The Long And Winding Road」です。なんか鼻をすする音がするなあ、っと思って横をふと見ると、カミさん、号泣!(笑)
来てよかったね。^ ^
確かに僕もグッときましたが、「えっ?こんなに早く歌っちゃうの?」っという驚きが先に立っちゃいましてね~。彼女ほどは感情移入できなかったなあ。

このあたりから、バラードとアコースティックタイムに。珠玉の名バラード「And I Love Her」や、ワルツテンポの転調が素晴らしい「We Can Work It Out」、リンダの為に作った「Maybe I'm Amazed」など、どれもこれも全て大好きな名曲揃い。ただただひたすら懐かしくて。これ!っと選ぶのが難しいんですが、それでもあえて選ぶとするなら、ポールが弾き語りしてくれたこの曲でしょうか。
「Black Bird」です。ポールは歌い始める前に、「この曲は当時起こっていた、黒人に対する人種差別問題に対して、人権擁護や差別からの解放の為に作った曲なんだ」と語っていました。
学生の頃はこのギターが弾きたくてね~。とにかく練習したんですが、ギターがヘタクソな僕には上手く弾くコトがついにできませんでした。そんなほろ苦い想い出に浸りつつ・・・(;^_^A
「ジョンに捧げる」と言って歌ってくれた「Here Today」でアコースティックタイムが終わり、新曲「NEW」から、徐々にラストへのカウントダウンが始まるようなアツい雰囲気に!「All Together Now」ではポールが観客に「一緒に歌って!」っと鼓舞!「Eleanor Rigby」のイントロ無しのポールの歌い出しには、体中に鳥肌が立ち、「Being For The Benefit Of Mr. Kite」の「へえ~、こんな曲やるんだ!」っという新鮮な驚き!

そして、この日唯一僕が大泣きしてしまったのは、ウクレレを手にして「このウクレレはジョージのモノなんだ。ジョージに捧げる」と言ってポールが歌ってくれた、このジョージの名曲でした。
この日のドームと全く同じアレンジの音源が見つかりました。是非聴いてください!

ウクレレ片手に、オリジナルとは全く違うアレンジで軽快にコミカルな表現で歌うポール。「面白いなあ!」と思って聴いていたら・・・
間奏のあのドラマティックなエレキのソロから、オリジナルのアレンジに・・・もうね・・・ここで完全に涙腺が決壊しました。なんて劇的なアレンジなんだろ・・・これは反則だよなあ・・・ 。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
めがねを外して涙を拭いて・・・ところがそれが乾く間もなく、「Ob-La-Di Ob-La-Da」が始まって、いよいよフィナーレに向けての怒涛の叩き込みに!ポールがオーディエンスに「一緒に歌って!」っと再びリクエスト!ドーム全体に歌声が響きます!

そして、いよいよこの曲のゆったりとしたイントロが!この日、何が一番聴きたかったか?と問われたら、迷わず僕は言います!この曲が聴きたかったんだ~!

「Band On The Run」です!この日はどの曲もイントロが流れた瞬間の歓声が凄かったんですが、おそらくこの日一番の、「ついに!」というため息ともつかない大きな歓声が!
サビの♪Band On The Run♪のところでは、オーディエンスの多くが両手を振り上げての大合唱!この曲がどんなにポールのファンに愛されているか、それが如実に分かるレスポンスでした!

鳥肌が立って背中に電気が走りっぱなしで、もうどうしたらいいかわからない状態の僕に、これでもか!っというくらい、名曲中の名曲が押し寄せてきて・・・
飛行機の着陸音から始まる武骨で爽快なロックチューン「Back In The U.S.S.R」、ピアノの前に移動してポールの爪弾くイントロがこれまた目頭を熱くさせてくれた名曲「Let It Be」。
そして何よりも凄かったのは、この曲のド派手な演出!

「Live And Let Die」です!これも、同様の音源が見つかったので、是非!

もの凄い爆発音が炸裂して、何本もの大きな火柱を何度となく吹き上げる超ド派手な演出がメチャメチャカッコよかった!

実際は、この映像よりももっとたくさんの火柱が上がっていたと思います。
演奏後、耳を手で塞ぎながら「なんて大きな爆発音なんだ!」っとゼスチャーで示すポール。さらには鼓膜が破れたとでも言いたげに、オーディエンスに「何も聞こえないよ」というようなゼスチャーをして、その後ニコッと笑うポール。いやはや、ホントにお茶目でしたが、実際にメンバー達は耳、大丈夫だったんだろうか?と心配になるくらいのもの凄い爆発音でした。

そして・・・最後の時は来てしまうんですね。
本編ラストを飾ったのは、やはり「Hey Jude」でした。「All Together Now」や「Ob-La-Di Ob-La-Da」での声も凄かったけど、やはりこの「Hey Jude」でのオーディエンスの歌声はホントに凄かった!あの大きなドームに響き渡って・・・
日本ではaikoさんがよくやるような「女性だけで!」「次は男性だけで!」「じゃあ、最後はみんなで!」というコール&レスポンスで盛り上がりは最高潮に!嬉しいのと楽しいのと寂しいのがない交ぜになったような、何とも言えない不思議な感覚に囚われながら、大声で歌っていました。
・・・前の席の女性が「うるさいなあ!」っと言わんばかりの顔で僕の方を振り向いていたのは、ナイショです。(笑)



嵐のようなアンコールの中、ポールは再びステージに戻ってきてくれました。
ギターとベースのユニゾンがなんともカッコいい「Day Tripper」、盛り上げどころではこれ以上はないだろうという「Hi Hi Hi」、そしてオールドタイプの正当なロックアレンジがなんともカッコいい(今日何回この言葉使ってるかなあww)「I Saw Her Standing There」で、1回目のアンコールは終わりました。
個人的な意見を言わせていただければ・・・やっぱり僕は「Get Back」が聴きたかったなあ!(笑)
そして、三度ポールはステージに。おそらくこれが最後の最後。
「この曲を福島に捧げたい」
そう言って弾き語ってくれたのは・・・
「Yesterday」です。この音源と同じように、オケでストリングスを流しながらの独唱。この曲については色々なコトが言われますね。でも、やっぱり僕はこの曲が大好きです。この時もずっとウルウルしながら聴いていましたし、チラッと横を見たら、カミさんも泣いてました。
鬼の目にも涙。( ´艸`)
さて、この後ポールは会場中からの万来の拍手を受け、アコギをスタッフに渡してステージを後にしようとします。ところが・・・
スタッフに静止され、強制的にエレキを持たされて、ステージに戻れ!と促されww。
しぶしぶマイクの前に立って(もちろん演出ですがww)、1回目のアンコールの時も1曲毎に言っていた言葉を。
「モット、キキタイ?」

この言葉を言う時のポールが、何とも言えずチャーミングでね~!男でも惚れちゃうよなあ。(*^.^*)
こんなに後になって、この「Helter Skelter」を持ってくるポール。「マジかよっ!?」っと思いました。Beatlesキャリアの中でも、「Oh Darlin」「Long Tall Sally」に匹敵するほどキーが高い曲です。確かに出きっていないところもありましたが、僕はそんなポールに心からの賛辞を贈りたい。まだまだチャレンジするんだなあ。凄いや。

そして。流れてきて欲しくないピアノのフレーズが会場中に静かに響き渡りました。
悲鳴にも似た歓声。ため息。
本当の本当に、終わっちゃうんだなあ・・・

「Golden Slumbers ~ Carry That Weight ~ The End」です。
ライヴの最後としては、こんなにドラマティックなメドレーはないでしょう。僕も含めて誰もが「これで最後」なんだって、覚悟するしかないですもんね。「The End」なんですから。
そうして。ポールは大きく手を振りながら、ステージを後にしました。

1曲終わる毎にこうして、ギターを片手で高く掲げて、観客にみせてくれるのが、とってもカッコよかった。
「チョーウレシイ」「ボクハスコシニホンゴガハナセマス。デモ、エイゴノホウガトクイデス」なんて言いながら、会場中を湧かせてくれて。
時には「拍手が足りないよ!」っというように膨れ面をしてみせてくれたり、持っていたベースを観客席に投げ込むフリをしてみたり、ホントにお茶目な、サービス精神旺盛なポールが、そこにいました。
改めて思ったのは、やっぱりBeatlesもWingsも、正真正銘のロックバンドで、素晴らしいコーラスバンドであった、というコトでした。この日のサポートメンバーもその魅力を充分に伝えてくれる、メリハリの効いた本当に素晴らしい演奏でしたし、随所に聴けるコーラスの美しさには、何度も鳥肌が立ちました。
正直なところ、チケットを入手するのに先行発売を数回落ちていたし、それでなくても色々いきさつがあって、過去3回のポール来日には見向きもしなかったので、初生ポールだっただけに、そして「最後の来日かもしれない」という思いも交錯して、おそらく初っ端から泣いちゃうんだろうなあ・・・っと思っていました。
ステージにポールが姿を現した瞬間。1曲目のイントロが流れた瞬間。あの曲やこの曲でポールの声がドームに響き渡るその度毎に、ウルウル視界がぼやけちゃうんだろうなって。カミさんが「あなたは多分泣きっ放しだろうね」そう言ってたくらいですから。(笑)
実際、思わぬところでチケットが当選した時は、カミさんの前で号泣しちゃいましたしね。(;^_^A
ところが。意外と冷静に。ところどころウルウルしながら。でも、涙にむせぶというコトはありませんでした。むしろ、イントロが流れる度毎に狂喜し、「おお~!」「これか~!」「キタ~っ!」っと奇声を発しながらww、ステップを踏み、声を限りに歌い、ただただシンプルに楽しんでいる自分がいたんです。

終了後、あんなに声が嗄れていたライヴは、過去にもあまり記憶がないなあ。(;^_^A
なんて言えばいいんだろう・・・そうだな。子供の頃、学校から帰ると手も洗わずうがいもせず一直線にステレオの前に行って、BEATLESのアルバムに針を落としていた小学5年の頃。あの時の我慢できないくらいの高揚感が、ずっと2時間40分の間続いていた。そんな感じです。
五十路のオヤジが、あの一瞬だけは彼らと出会った頃の小学生の自分に、戻った気がしました。いや、多分戻ったんだろうな。^ ^
ポールの声は、もちろん全盛期に遠く及びませんでした。でも、そんなコトは最初から分かっていたコト。むしろ僕は、71歳という年齢で、ただの1回も水分補給したり、喉を潤すというコトを全くせず、さらに2時間40分の間休むコトなく、ベースを弾き、ギターを弾き、オルガンやピアノ、さらにはウクレレを弾きながら歌い続け、観客を楽しませる為におどけたり、可愛いしぐさを見せたりできる気力と体力と、そしてその全てで観客を魅了し、ただただ楽しませてくれたポール・マッカートニーと言う名の音楽の天才に、心から心酔しました。
こんな風に年齢を重ねる為に、果たしてポールはどれだけの努力をしたんだろう。
誰かが言いましたね。
「天才とは、99%の努力と、1%の才能だ」と。^ ^
あっ。ちゃんと言葉にしていませんでした。
本当に本当に。心から。
ありがとう。ポール。(*^.^*)
・・・あれ?今書いてて気付いたんだけど。18日は確かオンタイムで始まって終了は22時。この日は開始時間が20分遅れたのに、終了時間は同じ22時。
・・・なんか、損してる気がするのは、僕だけだろうか?(笑)
ポールは最後に「また来るから!」っと繰り返し言って、ステージを後にしました。
帰りに新宿によって、ささやかな打ち上げをしたんですが、その時カミさんに「もし、またホントにポールが来てくれたら、どうする?」って聞いたんです。
彼女の答えは・・・
「行く!絶対行きたい!」

ですよね~!

長々と失礼しました。
どうか、素敵な連休をお過ごしくださいね。
でわでわ。


