昨日、そして今日と、やっと「五月晴れ」っと言えるような青い空を見るコトができましたね~。このところ天候がおかしかったですから、ちょいと気持ちが晴れました。

そんな青い空が印象的な今日は、最近仲良くさせていただいている(勝手にゴメンナサイww)、僕と音楽の好みが似ているブロ友さんが書かれていた記事を拝見して、書きたくなったアーティストに触れてみたいと思います。
ジョン・オバニオン。1981年にデビューし、当時のAORブームに乗って日本ではかなり人気を博したアーティストです。
皆さんには、1983年公開の映画「里美八犬伝」の主題歌を歌ったアーティスト、といえば「おお!」っと反応される方もいらっしゃるかもしれませんね。薬師丸ひろ子さん・真田広之さんが主演された映画です。
ブログを始めたばかりの頃に、彼の記事を書こうとつべで音源を探したんですが、その当時は音源が見つけられなくて、書くコトができなかったんです。

そのまま諦めていたんですが、そのブロ友さんに「今はありますよ!」っと教えていただいて。さっそくつべってみたら・・・
ホントだ!ある!


およそ1年半ぶりの想いを、今日はぶつけさせていただきます!

損はさせませんよ~!
ホントにいいですから!
まずは、ファーストアルバムのオープニングを飾る、この曲から!
どうぞ!
「Love You Like I Never Loved Before」です。邦題は「僕のラブソング」・・・どういう間違いがあるとこういう邦題になっちゃうんだろう?(笑)全米では24位。これが彼のアメリカでの唯一最大のヒットというコトになりますが、日本ではかなり話題になって、FM各局もパワープレイするなど、当時のAORファンを魅了しました。
とはいえ、僕は彼を単なるAORのアーティストだとは思っていません。楽曲の良さは言わずもがな、とにかくサウンドが分厚いんですよ!どちらかというと僕は、ロックのカテゴリーに入れてもいいんじゃないかとさえ思っています。
イントロのドラムとエレキの音がとにかく衝撃的で!コーラスワークも非常に美しいんですが、なんと言っても素晴らしいのはジョンの声です!ドゥービー・ブラザースのマイケル・マクドナルドを彷彿とさせるハイトーン・ヴォイスなんですが、その声の圧倒的な伸びと、ファルセットの力強いながらも美しい響きには・・・ため息を通り越して絶賛の拍手を送りたい!
こんなに素晴らしい声を持ち、楽曲もいいのに、自国のアメリカではほとんど売れなかったというのは不可解というしかありませんね。このアルバム、輸入盤2枚を完全に擦り切らせて3枚目を買ったくらい、当時は夢中になって聴きました。ホントに捨て曲なしの掛け値なしの名盤です。
次はどの曲にしようか・・・
どれも甲乙つけ難い名曲揃いなんですよ。まあ、最後にかける曲だけはもう決めてるんですけどね。(笑)
バラードもホントに素敵なんですが・・・
ここはアッパーチューンで行きましょ!
どうぞ!
「Take A Chance On Love」です。う~ん、やっぱいいなあー!

どうですかー?この疾走感!こういう曲にはホントに「パブロフの犬」になっちゃうんですよね~。イントロの鍵盤と風を連想させるSEがなんとも言えない緊張感を演出してます。マイナーコードのAメロから開放感たっぷりなメロディへと転調するところなんかもう・・・

そして、リズムが変わった後、2:10頃から始まるサックスのソロ!哀愁を帯びたフレーズが絶品です!そしてそして、最後のサビに向かう前、「Come On!」っとジョンがシャウトするところでの絶妙なブレイク!
カ・イ・カ・ン

・・・わかる人にしかわからないな、こりゃ。(笑)
さて。ではとっておきのバラードを1曲。
このアルバムには何曲かの素敵なバラードが収められていますが、さて、どれにしよう・・・
こうなると殆ど主観しかないな。(;^_^A
どうぞ。
「You're In My Life Again」です。こうして聴いてみると、ジョンの声はバラードでこそ、その真価を発揮するのかもしれませんね。とにかく優しく、繊細で、それでいて声そのものに力を感じる。とてもレンジが広いんですよね。囁くようなところから歌い上げるところまで。
アレンジもその魅力がよくわかっているんでしょう。過度な装飾をせずに、鍵盤もストリングスも決してでしゃばらない。シンプルな作りが逆に奥行きを持って耳に届きます。う~ん・・・名曲だわ、これ。
・・・あっ、ゴメンナサイ。
僕自身久しぶりに聴くので嬉しくなっちゃいましてね。ちょいと余韻に浸っちゃいました。
では、最後の曲を。名曲ひしめくこの名盤の中で、一番好きな曲です。
どうぞ!
記事のタイトルにも書いた「Walk Away Renee」です。確かに全体的に、前の3曲から比べたら地味に聴こえるかもしれません。僕も最初はさほど気にはしていなかった曲なんです。
ところが、聴けば聴くほどに、この曲の持つ美しいメロディと、サビのジョンの哀愁を帯びたファルセットに魅せられてしまって。
そして、アレンジ。イントロのエレキの音がなんとも言えずいいんです。なんかとっても懐かしい気持ちにさせてくれる。子供の頃に見た空き地からの夕焼けが浮かぶような・・・それが全編に渡って余韻として続くんですよね。特別なモノはなにもないんです。それどころかアレンジそのものはむしろ凡庸かもしれません。
でも、それがこの曲に一番似合ったアレンジだと、僕には思えるんです。時折響く、切なく優しいスライドギターの音色には、ホントにやられました。
80年代初頭、おそらく僕がもっともリスペクトしたアーティストです。でも、いつのまにか表舞台から姿を消してしまいました。
記事を書くにあたって、いろいろと調べてみたんですが、彼は1990年代初頭にニューオーリンズで交通事故に遭い、頭に大怪我を負ったのだそうです。その時の後遺症に悩まされ、歌を続ける事ができなくなり、闘病生活を送っておられたそうです。そして60歳の誕生日を2日前に控えた2007年2月14日に、永い眠りにつかれました。
もっともっと。彼ならたくさんの名曲を生んでくれただろうな。
素敵な声を持つ、偉大なるアーティストに。
心からご冥福をお祈りします。
合掌。
明日は日曜日ですね。皆さんはどう過ごされるのかな?
どうか素敵な週末でありますように。
でわでわ。


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