渋谷宇田川町のゲーセンで、夜の係員。
引越し屋。
スーパーの商品出し。
宅配の補助。
でも、一番ハマっていたのが、コンサートのローディ兼チケットもぎり兼コンサート中の見回り兼その他雑務全般のアルバイトでした。
今もあるのかなあ?
渋谷にマーマレードという、小さなコンサート運営会社があったんですよ。
当時は「キャッツアイ」でブレイクする前の杏里さんが、そこに所属してたんです。
一回打ち上げに参加させてもらったんですが、気さくな方でねー。
「思いきりアメリカン」とか、「オリビアを聞きながら」とかブレイク前もいい歌沢山ありました。
当時よく手伝っていたのは、イルカさん、沢田聖子さん、佐野元春さん、伊勢正三さんあたりでしたね。
時々「ディスクガレージ」という大手のコンサート会場にも、応援で行くコトがありまして。
ユーミンさんの時は、ステージ下で警備したんですが・・・
ユーミンさんのステージって凄いんですよ。ファンの方の盛り上がりが。
「デスティニー」という曲がかかるや否や、総立ちでステージに殺到しようとするんです!
それを押し返す。
ひたすら、耐える。
前に沢山の人がきてしまうと、オケピ(オーケストラピット)が重さで下がってしまい、そうすると直すのにものすごいお金がかかるんですって。
それにしても・・・
足踏まれるし、あちこち叩かれるし、蹴られるし。
「ユーミンさんの歌聴けて、お金もらえるなんて、ラッキー!」なんて考えていたコト自体、浅はかでした・・・
横須賀の浜田省吾さんのコンサート会場に、ビラまき(他のアーチストの)に行ったコトもありましたね。
大好きなんですよ、浜田省吾さん。
でも、僕の仕事は、チケットもいでるところでお客さんにビラを渡すだけ。
終わったらそれで帰るだけ。
「あーーー!聴きてえーっ!」と心の中で叫ぶだけ。
ビラをまかせてもらったお礼を言い、帰ろうとすると、バイトリーダーらしき人がきて、
「搬出(コンサート終了後に機材を運び出す事です)の手が足りないんだけど、キミ、マーマレードの人でしょ?手伝っていってくれないかな?」
!!!マジで!?
ホントに!?
っという嬉しさを全力で隠し、「ああ、いいですよ。時間ありますんで」なんて精一杯冷静な演技をしつつ答えると、
「助かるよ。時間まで自由にしてていいよ。」
感激!

その時に聴いた「家路」と「生まれたところを遠く離れて」は、いまでも忘れません。
宝物です。
リーダーさん、ありがとうございました!
さて、後日談がありまして。
横須賀、遠いんですよ。うちから。
終電間に合わず。
いけるトコまで電車に乗り、その駅から1時間半かけて、歩いて帰りました。
好事魔多し、を体現した若かりし頃でした。