アニェス・ド・ポワティエについて『アラ
ゴン王家の亡霊たちの呟き』で話題にしま
した。
アラゴン王ラミロ2世の王妃となったアニェ
スについての記述は少ししかありません。
すでに子供を産んでいた未亡人でラミロ2世
の兄ペドロ1世もポワティエ家の女性と結婚
していたという理由で王妃に選ばれましたが
娘のペトロニーラが産まれてすぐに離婚、以
後フォントヴロー修道院で余生を過ごして亡
くなったそうです。
2018年のスペイン旅行でラミロ2世の亡霊を
連れてきて、2021年の2月からアラゴン王家
についての小説を書き始めたわけですが、今
までラミロ2世の王妃アニェスについて考え
ることはほとんどありませんでした。それが
初期のイングランド王家ウィリアム1世やヘ
ンリー1世について調べているうちに、アン
ジュー伯フルク5世の名前が何度も出てくる
ので調べ始めてフルク4世の娘エルマンガル
ドにたどりつき、ギヨーム9世とフィリッパ
にたどりつきました。2人の間に生まれた娘
がアニェスです。
アニェス自身の性格や人柄などはほとんど資
料に残っていないのですが、ギヨーム9世に
ついてならものすごくたくさんエピソードが
あります。現代ならスキャンダルでメチャク
チャ叩かれそうなギヨーム9世（笑）この男
の血がアニェスを通じてアラゴン王家にもし
っかり流れています。特にペドロ2世なんて
やっていることはギヨーム9世といやになる
ほどそっくり（笑）遺伝というのはすごいで
す。ギヨーム9世とフィリッパの関係は中世
の貴族社会ではよくある話なのでしょうけど
同じことはその後の歴史でも繰り返され、現
代でも続いている（特に王家など上流階級）
フィリッパの苦しみは過去のことで終わらせ
ていいことではない、世界中の女性が歴史の
中でギヨーム9世のような男との結婚で苦し
められています。
アニェスの両親について調べる中、忠誠貴族
の男性、女性の考え方や当時のフランス貴族
の勢力争いがよくわかりました。その後アキ
テーヌはフィリッパの孫にあたるアリエノー
ル・ダキテーヌを中心にさらに複雑になって
います。中世の歴史というのは日本ではあま
り話題にならないけど、調べていくと本当に
おもしろいです。
そしてラミロ2世と王妃アニェスの関係は現
実の結婚生活は1年と少し、ラミロ2世の性格
からしてほとんど会話もない冷めた夫婦だっ
たと思います。でもこの2人がツインレイだ
としたらラミロ2世はとんでもないことをし
ている、だから生まれ変わった後は罪滅ぼし
をしているかもしれません。ラミロ2世が私
の過去世だとしたら、次に生まれ変わった
ニコラさんは修道士だけど、アントニオ君
という美少年と60年以上ずっと一緒の修道
院で仲良く暮らしています（怪しい関係で
はない）王様であった時は冷たくしていた
けど、生まれ変わった後はずっと大切にし
ていて仲良く暮らしたというなら微笑まし
いです。
