バレンタイン2編。期待に頬を緩めて目を閉じるその顔を、幸せな気持ちで独り占めできたのはほんの数秒で。「ねぇまだ?」問いかけに我に返ると、掌のチョコには目もくれず瞳の奥に私を映す。「俺のいちばん欲しいものまだわかんないの?」不満そうな唇と真逆の純粋な眼差しに射抜かれた**********ことり、とボトルを置く音に、彼は目を閉じたまま口角を上げた。「こういう時は定番が良くない?」「チョコ食べないでしょ」それでも満足そうにワインのラベルを眺め「無理しただろ」と髪を撫でる温かい手。その笑顔が見たかったの。バレンタインなんて会うための口実だもの。ちょっとまだリハビリな感じですが^^;