英国では傘をさすことは稀である。

 

雨の日というのは、一日中降っている場合(そう多くはないが)、雨自体は強くないことが多くパーカ(フディー)で乗り切れる。強く降る場合、「狐の嫁入り」の様にザーッと1時間ほど降って止む事が多く、どこかで雨宿りをして、止んだら移動する。

だから殆ど傘を持ち歩くことはない。

 

たまに大きなゴルフで見るような大きい傘を持っている人もいるが、車に積んでいる人ぐらいで、電車で持っている人は、まずいない。オフィスや外に出る商店(車屋さんや不動産屋など)では、そういった大きい傘(社名をプリントしたもの)を置いていて、お客様に使ってもらえるようにしている。(1本でカップルのお客が収まる)

折りたたみ傘を持っている人はいるのだが、そこまでひどくなければささないのが基本。風が強いと、壊れるだけ無駄。

その一方、紳士の国と言われた英国なので、ウォーキング・スティック(杖)から派生した傘の老舗のような店もあることはある。但し、杖をついて歩くのはお年寄りか葬儀委員長くらいだから、その需要が下がると同時に傘を持ち歩く人も下がっているのかもしれない。日本人駐在員奥方が超かわいい高級傘を持っていらしたが、そのくらいしか見たことがない。

 

英国ファッションで有名なレインコートだが、そういう面倒臭がりな国民性を表しているのだろうか。フード付きのコートやパーカが多いのも頷ける。昔から雨の多い天候というせいが大きいだろうが。

靴に関しては、ウェリントン・ブーツ(ウェリー)と言われる長靴も大抵の人が持っている。勿論、通勤に履いている人はまずいないが、あえて言うなら雪の日ぐらいだろうか。時々水たまりなどで水の上を歩かないといけないときがあるので、便利ではある。殆どの人が散歩や散策の際に履く。田舎のホテルなどでは貸出もあったりする。なんだか貴族趣味な森の散策用なので、アウトドアブランド「Barbour」なんかでキメている中高年の方は、高貴な香りがする。

英国に来られる方は、フード付きのナイロン系のコートを着ることをお勧めする。今年の夏のように30度超えの天候なら要らないだろうが、秋から春にかけて、厚みは季節によるだろうが、「Uniqlo」の折りたたみサイズでもフード付きじゃないと役に立たない場合が多い。冬だとそれは短すぎるので、寒いし雨も当たり放題なので長めをお勧めする。

チャリティーショップ

「Uniqlo」は日本の会社なので、日本の方が安いと思うが、基本的に服に関しては、英国は安い。大量消費の考えなので、人が買う量も半端なく、着なくなるとチャリティーショップへ持っていく。普通にハイストリートショップと言われる商店街にあるチェーン店でも十分安いのだが、少し郊外、田舎町に行くとハイストリートに同様にチャリティーショップもあったりするので、その場で着替えやコートなどを急遽買い足しても、大した金額ではない。

 

雨が降っても、それが英国。天気の話は会話のきっかけ。その辺の人と一緒にボヤキましょう。