エリザベス2世女王陛下御崩御 9月8日

ご高齢ゆえ、この時が訪れることは皆 覚悟していた。

しかし、想像以上に英国民に打撃を与えている。

御崩御の前日 新総理と

どこも(会社や学校など公私団体)早速半旗、声明文を出したり、SNSなどでも女王陛下の写真をシェアしたり、悲しみと彼女の治世を称えるメッセージでいっぱいだ。

治世が長かったので、ほとんどの人がエリザベスィアン(エリザベス時代)に生まれたか、物心ついたときは彼女が元首であった。それは私が中学生のころ崩御された昭和天皇陛下を思い出す。激動の昭和を振り返り、昭和が終わることが信じられなかった。

 

英王室は国民や世論に迎合しながら生き延びるのだと、若きエリザベスことリリベットは目の当たりにし、彼女はひたすら国民感情を逆なでしないような決断をしてきた。にも拘らず家族の身勝手な行動に悩まされ、ひたすら耐える働き者の女王様に国民は深い尊敬の念を持っていた。

Netflix人気ドラマ

そんな彼女を悩ませたのは、昨年崩御された失言王のフィリップ殿下、息子チャールズとダイアナ元妃、未成年との関係があったと米裁判所で訴えられたアンドリュー王子と離婚し米国へ渡ったセーラ妃、また年の近い美しい妹、亡きマーガレット王女とそのお相手にまつわるスキャンダル。そして最近ではハリー王子とその妻メガンの国外転居と王室を人種差別と匂わせるメディア発信などなど。

息子アンドリューと17歳

その度に黙って世論の望む方へ、彼女は国のためなら何でもやった。

 

要するに一昔前の誠実な義務感を持ったお手本のような人であった。

昨日は、地元小学校からメールで「子供たちが悲しんで落ち込んでいるかもしれないから、必要でしたらサポートします」と受け取った友人も。子供のスポーツクラブの試合等もキャンセル。郵便(ロイヤルメール)のストライキもキャンセル。今日はTVで女王のタトゥーを入れるバカも。ちょっと飛躍してしまっているのがおかしい。

若き王女リリベットとマギー

私の目からは、明治大正に生を受けた祖父母を思い出すのだが、そんな女王の息子で新国王陛下C3世は、ちょっとどうだろうか、と思ってしまう。

 

6月に在位70年のお祝いでも「マミー」と言ったり、御崩御にあたっても「マイダーリン マミー」とスピーチで言ったり、お茶目なところを見せているのかもしれないけれど、70歳を超えた息子が、母であり国王である方を国民に向かってそう呼ぶか。と私が英国人なら恥ずかしいぞ、と思うのだが、どうもこれはいいみたいだ。

新国王スピーチ

先日もカタールの政治家から300万ユーロ(円じゃないよ)の現金をフォートナムメイソンの袋に入れたものを受け取ったり(チャリティーのためというが何で現金を買い物袋に入れて?)して、大丈夫なのか。と不安はたくさんある。

 

これから女王のシルエットや肖像が入ったものは、チャールズへと切り替わるだろう。一時代が去った、昭和が消えていったときのようだ。

 

とにかくGod save the King!英国に栄光あれ、と言っておこう。