日本で後妻遺産ぶん取り殺人があり、非常に怖い思いをしたのだが、こちらでもあるあるだ。

後進国から後妻を迎えることはよくある、と前に書いたが、それは体のいいメイドであり介護者であり、性的欲求そのものである。それは、後進国からだけでなく、同じ英国内でも迎えることがある。その場合、20歳そこそこのピチピチではないが、お爺さんとおばさんくらいのカップルだ。

また、後妻でなくとも、一人暮らしの老人の世話を焼き、あわよくばその家に住み始め(家賃タダ)、遺書などで遺産の一部をもらおう(何せ不動産価値が高くなったからね!)という人も結構多い。

(後妻Jさん―60歳のケース)

Jさんは学校でアシスタントのパートの仕事をし、ご主人は50代か60そこそこで亡くなった。その後、世話を焼いていた近所のお爺さんと結婚し、数年後亡くなったのでその遺産をもらい、学校のアシスタントよりも介護の方が合っていると思ったのか、他のお爺さんの世話をするようになった。

そのお爺さんはインテリで資産家でもあったので、自分が受ける個人年金は死後も配偶者に支払われる為、結婚しようと言った。その代わり死ぬまで面倒見てよ、という事で、その年金以外の財産分与には関わらないよう遺書を作成し、お互いの口座や資産を分けたまま、実子たちにも説明して70代でJさんは50代前半で結婚。

数年後、お爺さんは他界。しかしJさんはお爺さんがホームに行く前後から新しい男と同棲。死の直前にお爺さんの口座から多額のお金を引き出し、死後、すぐに新しい男と結婚した。(現在お爺さんの子供たちと遺産を巡り闘争中)

 

(後妻Pさん―40代半ばのケース)

Pさんはあまり器量が良いとは言えなかったが、若くしてかなりの年上と結婚。死別し、その財産をもらい受ける。その後、また同じような男と結婚、死別。現在、妻が介護施設に入ったので一人暮らしのお爺さんの面倒を見つつ、そこに居候。

(ドイツ人女性Sさんー50代のケース)

Sさんはシングルマザーなのだが、お金持ちのお爺さんの表向きは介護者として、少し関係を持ちつつ30代頃そのお屋敷に住んで、息子を私立の全寮制に入れ、お爺さんに学費を払ってもらっていた。しかし彼も実子がいたので、遺書でまあまあの現金を与えるお手当を与え他界。その後Sさんは「介護者ケアラー」と言われるのは嫌なので「面倒を見ている友達」ただのルッキングアフターだと言い、数名の孤独老人宅を訪ねている。勿論不動産所有者で家族がいないか、いても音信不通の人達だ。Sさんは生前後見人で財産分与を受けることになっている。

その他、ここまでいかなくとも、家を訪ねたり面倒を見たりする人は結構いて(タクシー、お掃除、庭仕事等の請負人が買い物代行、家具や電気機器の設置、設定等のお手伝いも現追加業務でやったりする)、その都度お金を取っているのだが、老人から見れば友達か子供か、はたまた嫁の様な気になり、多少のお金(何十万から何百万円程度)を遺す人が多い。そしてそれをあてにしている人も多い。

 

この様に、再婚が多いので、年齢が上がっている分相手が自分の死んだ後を想定しているのは多少仕方がないにしても、周りから見れば結構露骨なウィドー(未亡人)ビジネスに見える。そして、これは一度きりでなく、例外なく繰り返してしまう中毒性があるようだ。本人が幸せであれば良いといえば、そうなんだろうけど。